グラフ graph


Graph の描き方については, いちいち説明しないが, 例えば y = sin x のグラフを描こうと思ったら, x にいろいろな値を入れ, そのときの y の値を求める。 そして, (x, y) という点をたくさん xy 平面上にとってみて, 滑らかに線で結ぶ --- というようなことをすればいいわけである。

正弦函数 (sin x) のgraph に関しては, 以前知人の site に良い page があって, ここでそのグラフの幾何学的意味についても学ぶことが 出来たのだが, site 自体がなくなってしまったので, 私が復元した出来の悪い Excel の file を付けておく。下記と同様多分 Excel2000 以降で見ることが出来るはずである。我々はここでは最終的に描かれる正弦函数と, 余弦函数 (y = cos x) の graph だけを見て置くことにしよう。 但し x 軸の単位は π [rad] である。 (黒い方が sin, pink の方が cos)

正弦函数と余弦函数は, 2π でグラフが繰り返している。 この繰り返しの最小単位を (基本) 周期 fundamental period という。 即ち正弦函数と余弦函数の (基本) 周期は 2π である。

さてまた, 正接函数 (tan x) であるが, これは, 少し変更しておかねばならないので, graph と共に, その幾何学的意味が分かるような Excel の file をつけておくことにする (Excel2000 以降。 こちらの graph も x 軸の単位は π [rad] である。

この graph を見れば分かるように, x = (2n - 1)π/2, n は整数, の所は漸近線と呼ばれる, graph が決して触らないが, 段々そこに近付いていく線になっている。 又正接函数の基本周期は π であることも分かるであろう。

その他の, 正割函数 (sec x), 余割函数 (csc x), 余接函数 (cot x) については逆数なので, graph だけ示しておく。 こちらの graph も x 軸の単位は π [rad] である。 一寸見にくいけれど, ご勘弁を (笑)。

問題:
(1) これらの函数の周期はどうなっているだろうか ?
(2) これらの函数の graphs は皆漸近線を持っているが, その方程式は何か。
(簡単だから答えは載せないでおく)


ここでついでなので一般の函数 y = f(x) についての周期について定義しておく。

定数 p が函数 y = f(x) の周期 period であるとは, 任意の x に関し

f(x + p) = f(x)

を満たすことである。 従って, もしも p が一つの周期であれば, 整数 n によって np も又周期になる。 この定義から 0 も周期の一つであり, 全ての函数は少なくとも周期として 0 を持つ。

ある函数 y = f(x) がもしも 0 でない周期を持つとき, その函数は周期函数 periodic function であるといわれる。 周期函数の 0 でない周期のうち, 正で最小のものが必ず存在するが, それをこの函数の基本周期 fundamental period という。 多くの場合, 基本周期のみが重要なので, 只単に周期といえば基本周期のことを指すことが多い。


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