複素数


良く知られているように A = (ajk) の成分 ajk の全てが実数であっても, その固有方程式が実数に固有値を持つとは限らない。 例えば A = とすると, 固有方程式は ΦA(t) = t2 + 1 であるから, この行列は実数の固有値を持たない。 そこで数の範囲を拡張して, どのような行列の固有方程式でも解を持つようにしたい。

この拡張された数が, 複素数 complex number と呼ばれるものである。


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