第一問 (必答 40 点)
[1]
(1) x = 0 とすると
Y = a2 - a + 1 = (a - 1/2)2 + 3/4.
従って Y が最小になるのは a = 1/2 の時 (2 点) で, 最小値は 3/4 である (3
点)。
この時最初の式は y = x2 - 5x + 3/4 となり, y = 0 とすると D = 25 - 3 = 22 > 0 だから x 軸と相異なる二点で交わり, その交点の x 座標は x = (5 ± √22)/2. (4 点)
(2) Graph G が y 軸に対して対称になるのは一次の係数が 0 になるときだから a = -2 (2 点) の時で, この graph が G1.
G が x 軸に接するのは D = (a + 2)2 - (a2 - a + 1) = 5a + 3 = 0 の時だから a = -3/5 (3 点) の時で, これが G2.
G1: y = x2 + 7 で頂点は (0, 7).
G2: y = x2 - 2(-3/5 + 2)x + (9/25 + 3/5 +1) = (x - 7/5)2
で頂点の座標は (7/5, 0).
従って (0, 7) を (7/5, 0) に移す平行移動だから, G1 を x 軸方向に 7/5 (3 点), y 軸方向に -7 (3 点) だけ平行移動する。
私みたいに焦らなければそんなに難しくはない。
[2]
(1) x 軸との共有点の個数が 0 ⇔ -(b - 2)/a > 0 ⇔ b - 2 < 0 (a > 0 だから) ⇔ b < 2 ⇔ b = 1.
従って確率 1/6. (4 点)
共有点の個数が 1 ⇔ -(b - 2)/a = 0 ⇔ b = 2 より確率 1/6 (4 点).
共有点の個数が 2 個は余事象だから 2/3 (4 点).
(2) 期待値は
0 × 1/6 + 1 × 1/6 + 2 × 2/3 = 1/6 + 4/3 = 9/6 = 3/2. (4 点)
(3) 共有点の x 座標は ±√((b - 2)/a) だから, 順に調べてみると:
b = 2 ⇒ a = 1, 2, 3, 4, 5, 6 (6 通り)
b = 3 ⇒ a = 1 (1 通り)
b = 4 ⇒ a = 2 (1 通り)
b = 5 ⇒ a = 3 (1 通り)
b = 6 ⇒ a = 1, 4 (2 通り)
で合計 11 通りだから 11/36 (4 点).
(b - 2)/a が平方数になる場合を数え間違えなければ, 難しくない。
第二問 (必答 40 点)
[1] x4 + (a2
- a - 1)x2 + (-a2 + b)x + b3 = (x2 -
x - a)(x2 + x + a2) + (a + b)x + (a3 + b3)
より
Q = x2 + x + a2, (2 点)
R = (a + b)x + (a3 + b3). (各 2 点)
(1) R = x + 7 とすると
a + b = 1,
a3 + b3 = 7
(a3 + b3 = (a + b)(a2 - ab + b2)
に注意して) b = 1 - a を下に代入すると
a2 - a(1 - a) + (1 - a)2 = 7.
3a2 - 3a - 6 = 0
a2 - a - 2 = 0
(a + 1)(a - 2) = 0 より a = 2, -1. (各 3 点)
(1) i) Q = (x + 1/2)2 + a2 - 1/4 だから
∀x Q > 0 ⇔ a2 - 1/4 > 0 ⇔ (a - 1/2)(a + 1/2) > 0 ⇔ a < -1/2,
1/2 < a.
よって a < -1/2 ⇒ ∀x Q > 0. だから十分条件だが必要条件ではない。 即ち 2. (4 点)
ii) B|A (A は B で割り切れる) ⇔ R ≡ 0 ⇔ a + b = 0 より必要十分条件。 即ち 0. (4 点)
最初の割算が一番面倒かも。 それ以外は平易。
[2] 0 < ∠CAD < 90° だから
cos ∠CAD = 1/√(1 + tan2∠CAD) = 1/√(1 + 1/4) = 2/√5 = 2√5/5. (5 点)
(第二) 余弦定理より
CD2 = (2√5)2 + 82 - 2×2√5×8×2/√5 = 20.
CD > 0 より CD = 2√5. (5 点)
sin ∠CAD = √(1 - cos2∠CAD) = √(1 - 4/5) = 1/√5.
△ADC = (1/2)×2√5×8×1/√5 = 8. (5 点)
BC と AD の交点を P とする。
2√5/AP = cos∠CAD = 2/√5 より AP = 5. 故に PD = 3.
従って 3/BP = sin∠CAD = 1/√5 より BP = 3 √5.
△APB で(第二) 余弦定理より
25 = 45 + AB2 - 2×3√5 AB ×2/√5
AB2 - 12AB + 20 = 0.
(AB - 2)(AB - 10) = 0.
AB は直角三角形 ABD の斜辺だから AB > 8 なので AB = 10. (5 点)
[AB の別解] (二倍角の公式を用いる)
8/AB = sin∠ABD = sin(∠CBA + ∠CBD) = sin(∠CDA + ∠CAD)
= sin 2∠CAD
= 2sin∠CADcos∠CAD
= 2×1/√5×2/√5 = 4/5 から。
図を描きながらやれば難しくはない。 特に AC = CD に気付くのが必要。
別解にあるように実は二倍角の公式を知っていた方が遙かに楽である。
最初二倍角の公式しか浮かばなくて数学 I の範囲でどうやるのか苦しんだ。
第三問 (選択 20 点)
(1) a1 = S1 = -1 + 24 = 23 (2 点).
a2 = S2 - S1 = (-4 + 48) - 23 = 44 - 23 = 21
(2 点).
n ≧ 2 として
an = Sn - Sn-1
= -n2 + 24n - (-(n-1)2 + 24(n-1))
= -2n + 25 < 0
と置くと, n > 25/2 = 12 + 1/2. n は整数だから n ≧ 13 (4 点).
従って
Σk=140|ak| = Σk=112ak
- Σk=1340ak
= S12 - (S40 - S12)
= 2S12 - S40
= 2(-122 + 24×12) - (-402 + 24×40)
= 2×(-144 + 288) - (-1600 + 960)
= 2×144 + 640 = 928. (4 点).
(2) i) bk = 3k-1. なので最初の方を調べてみると。
b1 = 1, b2 = 3, b3 = 9, b4 =
27.
c1 = c2 = 1, c3 = c4 = c5
= c6 = c7 = c8 = 3, c9 = 9.
cn = 27 = 33 とすると 34 - 33 = (3 - 1)×33 = 54 個 (2 点)。
ii) 先ず (31 - 30) + (32 - 31) + (33
- 32) = 33 - 1 = 26 であるから,
Σk=130 ck = 1×2 + 3×6 + 9×(33 - 32)
+ 27×(30 - 26)
= 2 + 18 + 162 + 108 = 290. (4 点)
(1) は自然な問題。 (2) は最初の方を調べて傾向を見るのがコツ。 ii) の和が中途半端な項数であるところが味噌か。
第四問 (選択 20 点)
直角三角形 HBC で ∠HBC = 90°なので
BC = 2CH (選択肢は F, 2 点)
∠MAC = ∠ABC (選択肢は 5, 3 点) (接弦定理)
故に △MAC ∽ △ABC.
∴AC:BC = MC:AC
∴AC2 = MC・BC (選択肢は D, 2 点)
M は BC の中点なので
AC2 = (1/2)BC・BC = BC2/2 = (2CH)2/2 = 2CH2.
∴AC = (√2)CH (2 点).
従って △HAC は直角二等辺三角形 (選択肢 1, 2 点) であり
∠AMB = 45°(2 点).
△CHK : △BCK = HA : AB (選択肢 A, 3 点)
M は BC の中点だから △HBK = △CHK 故に Ceva の定理より (※)
(BM/MC)・(CL/LH)・(HA/AB) = 1
1・(CL/LH)・(HA/AB) = 1
∴HL : LC = HA : AB.
従って (†)
△HAL : △HBC = (1/√3)△HBL : △HBC
= △HBL : √3△HBC
= (HL/HC) : √3
= (HA/HB) : √3
= (1/√3) : √3
= 1 : 3. (4 点)
筆者は Ceva の定理を覚えていなかったので一寸そこを見たが, 覚えていれば難しくはないだろう。 図に描き込みながら進めると良い。
※ 5:53 Tuesday, 25th January, 2005 に Sp@rk によって Ceva の定理に拠るよりも次の様にする方が自然である旨の指摘がなされたので, ここに転載しておく。 明らかに, 私が頭が固くて, 作問者の意図が読み切れていなかったのである。
△BCK = (AB/HA)△CHK 故に
HL : LC = △HBK : △BCK = △HBK : (AB/HA)△CHK
= △HBK : (AB/HA)△HBK = 1: (AB/HA) = HA : AB.
† ここも同氏によって次のようにやると良いと指摘された。 (Monday, 31st January, 2005)
HL:LC = HA:AB で ∠H が共通だから
△HAL ∽ △HBC.
従って △HAL:△HBC = 12 : √32 = 1: 3.
第五問 (選択 20 点)
この問題を良く読んでみると, 1 から N 迄の三桁の数で, 各位の数が全て違うものの内, B が奇数であるものを表示する program であることが分かる。
(1) B の決め方は 2 通りしかないので 2 × (3 - 1)! = 4 [個] (3 点)
A = 1 から順番に考えていくと, 一番目が 132, 二番目は 213. (3 点)
(2) A が 1 から 5 迄, B は 1, 3, 5 のどれかだから 5 × 3 = 15 [回] (4 点)
順番に考えていくと [1] 132, [2] 134, [3] 135, [4] 152, [5] 153, [6] 154, [7] 213 なので 7 番目 (3 点)。
(3) A, B, C は相異なり, B は奇数, C は B 以上でしかも C は B の倍数ではないものを数えるのであるから最大は (逆に考えていって) 756 (3 点).
300 から上を考えていくと, 356, 357, 435, 437, 456, 457 の 6 個。 (4 点)
Program を読むことさえ出来れば, 自分が computer になったつもりで実行するよりも楽にできるので, 今までの問題よりもずっといいと思う。
焦ると間違えるので落ち着いてやること。
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