第一問 (必答 30 点)
[1]
左辺 - 右辺
= sin 2x - (√2)(cos x cos(π/4) - sin x sin(π/4)) - 1/2
= 2sin x cos x - (√2)((1/√2)cos x ? (1/√2)sin x) - 1/2
= 2ab - b + a - 1/2 > 0.
故に 4ab + 2a - 2b - 1 > 0. (4 点)
(2a - 1)(2b + 1) > 0.
だから
(a > 1/2 & b > -1/2) or (a < 1/2 & b < -1/2).
つまり (sin x > 1/2 & cos x > -1/2) or (sin x < 1/2 & cos x < -1/2).
0 ≦ x < 2π より
(π/6 < x < 5π/6 & (0 ≦ x < 2π/3 or 4π/3 < x < 2π)) or ((0 ≦ x < π/6 or 5π/6 < x < 2π) & (2π/3 < x < 4π/3))
つまり
π/6 < x < (2/3)π or (5/6)π < x < (4/3)π. (各 2 点, 計 8 点)
三角不等式を解いていくのが一寸面倒だが, おっくうがらずにやれば出来る。
[2]
底の条件から y > 0, y ≠ 1. (各 1 点, 計 2 点)
真数条件から 1 - x/2 > 0. 即ち x < 2. (1 点)
底の変換公式から
log√y3 (log33)/(log3√y) = 1/((1/2)log3y) = 2/log3y. (1 点)
同様に logy81 = (log381)/(log3y) = 4/log3y. (1 点)
だから
2 + 2/log3y < 4/log3y + (2log3(1 - x/2))/log3y.
故に 1 < 1/log3y + (log3(1 - x/2))/log3y. (1 点)
よって
y > 1 (2 点) ⇒ log3y < log3(3(1 - x/2)) (3
点),
0 < y < 1 (1 点) ⇒ log3y < log3(3(1 - x/2)).
y = 3(1 - x/2), x = 2, y = 1 が境界になっていることと, 後は適当な点を採って, そこでの符号を調べてみれば ト は 1 であることが分かる。 (5 点)
底の変換公式が一寸難しいのかもしれないが, 大したことはない。
第二問 (必答 30 点)
(1) g(x) - f(x)
= (x - a)3 - (x - a) + 2a - (x3 - x)
= -3ax2 + 3a2x - a3 + a + 2a
= a(-3x2 + 3ax - a2 + 3). (3 点)
g(x) - f(x) = 0 が相異なる二つの実数解を持つ (a > 0)
⇔ D = (3a)2 - 4(-3)(-a2 + 3)
= 9a2 - 12a2 + 3・12
= 3(3a2 - 4a2 + 12) = 3(-a2 + 12) > 0.
より 0 < a < 2√3. (3 点)
g(x) - f(x) = a(-3(x2 - ax) - a2 + 3)
= a(-3(x - a/2)2 + 3a2/4 - a2 + 3)
= a(-3(x - a/2)2 - a2/4 + 3), a > 0
より x = a/2 (2 点) の時最大値 (a/4)(12 - a2)
(4 点) を採る。
(2) h(a) = (a/4)(12 - a2) = (1/4)(-a3 + 12a) と置く。
h'(a) = (1/4)(-a2 + 12) = (-3/4)(a2 - 4) より
a = 2 (2 点) の時最大値 h(2) = (1/2)・(12 - 4) = 8/2 = 4 (4 点) を採る。
(3) a = √3 より
g(x) - f(x) = (√3)(-3x2 + (3√3)x) = -(3√3)x(x - √3).
だから x = 0, √3 で交点を持つ。
f(0) = 0, f(√3) = 3√3 - √3 = 2√3 より
P(0, 0) (1 点), Q(√3, 2√3) (2 点).
0 < x < √3 で g(x) > f(x) より
S = ∫0√3(g(x) - f(x))dx
= -(3√3)∫0√3(x2 - (√3)x)dx
= -(3√3)[x3/3 - (√3)x2/2]0√3
= -(3√3)(√3 - (3√3)/2) = -(3√3)・(-√3/2) = 9/2. (3 点)
P(0, 0) に於ける f(x) の接線の傾きは
f' (x) = 3x2 - 1 より f' (0) = -1.
P(0, 0) に於ける g(x) の接線の傾きは
g(x) = (x - a)3 - (x - a) + 2a.
g'(x) = 3(x - a)2 - 1.
g'(0) = 3a2 - 1 = 9 - 1 = 8.
よって tangent の加法定理 tan(α - β) = (tan α - tan β)/(1 + tan α tan β) を用いて,
tan θ = (-1 - 8)/(1 + (-1)・8) = -9/(-7) = 9/7. (5 点)
誘導に従って解いていけば良いので, 難しくはない。
最後の g'(x) を求める所と, tan の加法定理を用いる所が, 覚えていないと難しいかもしれない。
第三問 (選択 20 点)
(1) an+1 + 30 = 3(an + 30) なので
an + 30 = 3n-1(a1 + 30)
= 3n.
故に an = 3n - 30. (2 点)
故に Sn = 3(3n-1 - 1)/(3 - 1) - 30n
= (3/2)(3n - 1) - 30n. (2 点)
Sn > 0 ⇔ 3n - 1 > 20n.
n = 3 ⇒ 左辺 = 26, 右辺 = 60.
n = 4 ⇒ 左辺 = 80, 右辺 = 80.
なので n ≧ 5. (2 点)
(2) 2bn + cn = d(n - 1),
bn - 2cn = xrn-1.
(上の式を α 倍, 下の式を β 倍して加えた時に, bn と cn
の係数が等しくなるとすると
2α + β = α - 2β 即ち α = -3β となる。 α = 3, β = -1 と考えると)
上の式を 3 倍して, 下の式を引くと,
5(bn + cn) = 3d(n - 1) - xrn-1.
故に bn + cn = (3/5)d(n - 1) - (1/5)xrn-1. (各 2 点, 計 4 点)
(3) bn+1 + cn+1 - (bn + cn)
= (3/5)dn - (1/5)xrn - ((3/5)d(n - 1) - (1/5)xrn-1)
= (3/5)d - (1/5)xrn-1(r - 1).
なので, r = 3 (2 点).
又, -2・3n-1・(1/5)x = 3n より x = -15/2. (2 点)
更に (3/5)d = -30 より d = -50. (2 点)
以上より bn + cn = -30(n - 1) + 3n/2,
又 2bn + cn = -50(n - 1) となるから
bn = -20(n - 1) - 3n/2
= -3n/2 - 20(n - 1). (2 点)
故に cn = -30(n - 1) + 3n/2 - bn
= 3n - 10(n - 1). (2 点)
bn + cn を上記のように求める必要はないが,
こうやると楽。
それ以外は誘導通りで, 特に難しい点は見当たらない。
第四問 (選択 20 点)
本問では vectors はすべて太字斜体を用いる。
(1) OE = (1 - a)OA + aOB
= (1 - a, 0, 0) + (0, a, a) = (1 - a, a, a).
OF = (1 - a)OC + aOD
= (1 - a, 0, 1 - a) + (-2a, -a, -2a) = (1 - 3a, -a, 1 - 3a).
故に EF = OF - OE
= (1 - 3a - 1 - a, -a - a, 1 - 3a - a)
= (-2a, -2a, 1 - 4a). (4 点)
EF⊥AB
⇔ 0 = EF・AB = (-2a, -2a, 1 - 4a)・(-1, 1, 1)
= 2a - 2a + 1 - 4a = 1 - 4a.
故に a = 1/4. (2 点)
(2) OE = (3/4, 1/4, 1/4) = (1/4)(3, 1, 1),
OF = (1/4, -1/4, 1/4) = (1/4)(1, -1, 1).
OG = (1 - b)OE + bOF
= (1/4)(3 - 3b, 1 - b, 1 - b) + (1/4)(b, -b, b)
= ((3 - 2b)/4, (1 - 2b)/4, 1/4). (4 点)
(3) BH = sBC.
OH - OB = s(OC - OB).
故に OH = sOC + (1 - s)OB.
従って tOG = s(1, 0, 1) + (1 - s)(0, 1, 1)
((3 - 2b)t/4, (1 - 2b)t/4, t/4) = (s, 1 - s, 1).
つまり
(3 - 2b)t/4 = s,
(1 - 2b)t/4 = 1 - s,
t/4 = 1.
最後の式から t = 4. (2 点)
これを最初の式と二番目の式に代入して
3 - 2b = s,
1 - 2b = 1 - s.
この二式の辺々を加えて 4 - 4b =1, 即ち
b = 3/4. (2 点)
従って s = 3 - 2b = 3 - 3/2 = 3/2. (2 点)
従って OH = (3/2, -1/2, 1) であり (2 点),
s:(1 - s) = (3/2):(-1/2) = 3/(-1) より
H は BC を 3:1 に外分する。 (2 点)
びっくりする位簡単。
第五問 (選択 20 点)
(1) B =`x なので,
`x = 62 - 3.0 = 59.0 (1 点)
従って A = 20`x = 1180. (1 点)
(2) Var(x) = (1/n)Σ(x -`x)2
= 1544.0/20 = 77.2. (2 点).
(3)`z =`x + `y = 59.0 + 61.0 = 120.0. (2 点)
表より Σ(x - `x)(y -`y) < 0 なので,
Var(z) < Var(x) + Var(y).
従って ソ は 2. (2 点)
(4) 表より Σ(x - `x)(y -`y) < 0 (負の相関) なので 2 か 3 の何れかである。
`y から考えて 3. (2 点)
(5) P の median は 57.0, Q のは 62.0 なので Q の方が大きい。 つまり チ は 1. (2 点)
(6) (35・5 + 40・5 + 60・10 + 65・2 + 70・2 + 75・1)/25
= 35 + (5・5 + 25・10 + 30・2 + 35・2 + 40・1)/25
= 35 + (5 + 50 + 12 + 14 + 8)/5 = 35 + 89/5 = 17.8 + 35 = 52.8. (2 点)
この値以上で,
52.8 + 4 = 56.8. (2 点)
この値以下。 P の平均は 59.0 だから, 平均点は P の方が大きい。 つまり 0. (1 点)
(7) 40 点未満は P は 0, Q は 5/25 だから 0 は正しい。
54 点以下については P は 7/20 = 0.35, Q は 10/25 = 0.40 なので 1 も正しい。
65 点以上については P は 4/20 = 1/5 = 0.2, Q は 5/25 = 1/5 = 0.2 で等しいから, 2 は正しくない。
70 点以上では P は 3/20 = 0.15, Q は 3/25 = 0.12 で 3 も正しい。
以上より ノ は 2. (2 点)
昨年のわけの分らない分布図の問題よりは良くなった。
唯, 平均の計算は相変わらず面倒である。 電卓が欲しくなるであろう。
第六問 (選択 20 点)
(1) N = 3 としてみる。
130 行: I = 1
140 行: C = 1
150 行: D = -4
160 行: A = 1
next
130 行: I = 2
140 行: C = 1.5
150 行: D = 3.375 - 5 < 0
160 行: A = 1.5
next
130 行: I = 3 (== N)
140 行: C = 3.5/2 = 1.75
150 行: D = 5.359375 - 5 > 0
160 行: B = 1.75
end
そういうわけで A = 1.50 (3 点),
B = 1.75 (3 点).
(2) 2/25 = 1/24 = 1/16 = 0.0625. (3 点)
(3) 1/2N-1 < 0.001. 2N-1 > 1000. N - 1 ≧ 10.
N ≧ 11 だから 11 (4 点).
x2 - 2x - 4 = 0 を解くと, x = 1 ± √(1 + 4) = 1 ± √5.
大きい方は 1 + √5 で, 4 < 5 < 9 より 2 < √5 < 3 だから
3 < 1 + √5 < 4. よって 3. (3 点)
(5) f(x) = x2 - 2x - 4 とすると,
A に対応して f(-2) = 4 + 4 - 4 = 4 > 0,
B に対応して f(-1) = 1 + 2 - 4 = -1 < 0
で, 0 と 1 は同じことを言っている。 従って 2 も同じことを言っているが,
3 は D = -f(C) になってしまっているので不適。
従って 3. (4 点)
三乗させるのが一寸気に食わないが, (1) は問題としては素直。 いつものように自分が computer になったつもりで実行してみれば出来る。
(2) は最初の |A - B| = 2 であるのが引っ掛けかも。 しかも小数第四位迄手計算させるなんて, 一寸どうかと思う。 全体として簡単な分, 桁数を多くしたのかも知れないが。
相変わらず 210 = 1024 を暗記しておかなければいけないのが point か。
(5) は一寸難しいかも。
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