(1) 先ず $\left(t^{1\over3} - t^{-{1\over3}}\right)^2 = (-3)^2$
$t^{2\over3} -2 + t^{-{2\over3}} = 9$.
従って $t^{2\over3} + t^{-{2\over3}} = 11$
$t > 0$ なので
$\left(t^{1\over3} + t^{-{1\over3}}\right)^2 = t^{2\over3} + t^{-{2\over3}} + 2
= 13$.
より $t^{1\over3} + t^{-{1\over3}} = \sqrt{13}$.
更に $\left(t^{2\over3} + t^{-{2\over3}}\right)\left(t^{1\over3} -
t^{-{1\over3}}\right) = 11\times(-3)$.
即ち $t + t^{-{1\over3}} - t^{1\over3} - t^{-1} = -33$.
$t - t^{-1} - \left(t^{1\over3} - t^{-{1\over3}}\right) = -33$
$t - t^{-1} + 3 = -33$.
故に $t - t^{-1} = -36$.
(2) $\log_3 x + \ds{1\over2}\log_3 y \leqq5$ から $2X + Y\leqq 10$.
二番目の式は, 底の変換公式を用いて
$\ds{\log_3y - 2\log_3x\over\log_3 81}\leqq1$
から $3X - Y \geqq -4$
$2X + Y = 10$ と $3x - y = -4$ の交点を求めるとそれは $\ds{\left({6\over5}, {38\over5}\right)}$ となる。 この周辺で, 二つの不等号を満たしているものを探すと, それは $(1,\ 7)$ なので $Y$ の最大の整数値は 7 である。
$Y = 7$ とすると
$2X+7\leqq10$ だから $2X\leqq3$ 即ち $X\leqq\ds{3\over2}$.
又, $3X - 7\geqq-4$ から $3X\geqq3$ 即ち $X\geqq1$.
つまり $1 \leqq X \leqq\ds{3\over2}$ $X$ を元に戻して
$1\leqq \log_3 x \leqq\ds{3\over2}$
$3\leqq x \leqq3^{3\over2} =\sqrt{27}$
最大値が問題なので $x^2 \leqq27$ より $x = 5$.
(1) では $t^{1\over3} + t^{-{1\over3}}$ が一寸難しいかもしれないが, 全体的には基本的で難しくない。
(2) は整数 $Y$ の最大値が面倒なだけで, あとはそれ程でもない。