2022 大学入学共通テスト 数学 I・A 第四問

(1) 実際に $5^4 = 625$ を, $2^4 = 16$ で割ってみると, 商が 39 で余りが 1 であるから $625 = 16\times39+1$
即ち $5^4\times1 - 2^4\times39 = 1$.
なので $x=1$, $y=39$.

つまり ① の一般解は $k$ を整数として
$x=2^4k+1 = 16k + 1$,
$y = 5^4k+39$.
ここで $k=1$ とすると
$x=17$,
$y= 625+39 = 664$.

(2) $625^2 = \left(5^4\right)^2= 5^8$.
一方
$625^2=\left(2^4\times39+1\right)^2=\left(2^4m+1\right)^2$
$= 2^8m^2+2\times2^4m +1$
$=2^8m^2+2^5m+1$.

(3) (2) の計算に基づき
$5^5x-625^2=2^5\left(y-2^3m^2-m\right)$
$5^5\left(x-5^3\right)=2^5\left(y-2^3m^2-m\right)$
である。 ここで $5^5\cdot2^5k= 5^5\left(x-5^3\right)=2^5\left(y-2^3m^2-m\right)$ と置くと
$x=2^5k + 5^3$,
$y = 5^5k + 2^3m^2 + m$
となる。 従って $k=0$ とすると
$x = 125$,
$y=2^3m^2 + m = 8\times39^2 + 39 = 39\times(8\times39+1) = 39\times313=12207$.

(4) さて, 以上の計算を参考にして進めていく。

先ず $11^4=121^2=14641 = 16\times915+1$.
つまり $11^4\times1 - 2^4\times915 = 1$.
$11^5 = 11\times\left(2^4\times915 +1\right)$.
$14641^2=11^8=\left(11^4\right)^2$
$=\left(2^4\times915+1\right)^2$
$= 2^8\times915^2+2^5\times915+1$
$=2^5\times\left(2^3\times915^2+915\right)+1$.
従って
$11^5x-11^8=2^5\left(y-2^3\times915^2-915\right)=11^5\times2^5k$ と置くと,
$x = 2^5k+11^3$
$=32k + 1331$
$=32k+32\times41+19$
$= 32(k + 41) +19$.
従って
$k=-41$ として $x=19$.

この時
$y = 2^3\times915^2+915-11^5\times41$
$=2\times(2\times915)^2+915 - 161051\times41$
$=2\times1830^2 + 915 - 6603091$
$=6697800+915-6603091=95624$.


この問題の最後の $y$ を求めるにはもっと良い方法があるかもしれない。
しかしほぼ六桁の整数を求めさせるのは正気の沙汰とは思えない。
僕は電卓を使った。
こんな問題を出すなら, 皆に電卓を配って計算させるべきである。
最後の $y$ を求めるのは止めて, 他の問題に取り組んだ方がいいと思われる。

(もしかしたら $y=\ds{11^5\times19-1\over2^5}$ の方が簡単なのかもしれない。
でも Chrome で計算してみたら $11^5\times19=3059969$ だったからそう簡単とも思えない。)