二次函数について


さて次のような問題を考える。

二次函数 f(x) = a2x2 + a1x + a0, ai は定数, に於いて, x = a と x = b (a, b は定数で a < b) の間での平均変化率を求め, それが f'(c) と等しくなるような数 c を求めよ。

 いきなりこれでは難しいので, f(x) = x2 で, あと同じ設定でやってみよう。

先ず f(a) = a2, f(b) = b2. だから平均変化率は

である。 一方, f'(x) = 2x であるから, f'(c) = b + a (平均変化率) と置くと c = (a + b)/2 である。

では先程の一般の問題でやってみよう。

先ず f(a) = a2a2 + a1a + a0, f(b) = a2b2 + a1b + a0 だから, y の差は
Δy = (a2a2 + a1a + a0) - (a2b2 + a1b + a0)
= a2a2 + a1a + a0 - a2b2 - a1b - a0
= a2(a2 - b2) + a1(a - b)
= (a - b)(a2(a + b) + a1).

x の方の差 Δx = a - b だから,  Δy/Δx = a2(a + b) + a1 である。

さて, 次に f'(x) = 2a2x + a1 だから, f'(c) = 2a2c + a1 である。

従って 2a2c + a1 = a2(a + b) + a1 だからやっぱり c = (a + b)/2 である。

 

暇だったら二次函数でない函数 --- という意味は三次以上の函数ということだが --- で試してみると, c は a と b の真ん中にはならない。 但し, a と b が充分近ければ c はほぼ a と b の真ん中近くに来る。

これは一般に成り立つことであるが, 証明をする為にはもう少し準備が要る。 そして微分可能な函数というものに関する, ある程度の知識が得られるということを予告して, この page は終わり。


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