第一問 (必答 40 点)
[1]
y = -2(x2 -ax/2) + b
= -2((x - a/4)2 - a2/16) + b
= -2(x - a/4)2 + a2/8 + b
より頂点は (a/4, a2/8 + b) (x 座標, y 座標各 2 点).
これが (3, -8) を通るとすれば
-8 = -18 + 3a + b
∴b = -3a + 10 (3 点).
(1) C が x 軸と接する
⇔ a2/8 + b = 0.
a2/8 - 3a + 10 = 0.
a2 - 24a + 80 = (a - 4)(a - 20) = 0.
よって a = 4 又は 20 (各 3 点).
a = 4 とすると頂点の x 座標は 1, a = 20 の時は 5 だから平行移動の量は 4 (3 点).
(2) 頂点の y 座標は
a2/8 + b
= a2/8 - 3a + 10
= (1/8)・(a2 - 24a) + 10
= (1/8)・((a - 12)2 - 144) + 10
= (1/8)・(a - 12)2 - 18 + 10
= (1/8)・(a - 12)2 - 8.
だから a = 12 (3 点) の時最小で最小値は -8 (3 点).
極めて標準的で簡単。
[2]
(1) どの三点も一直線上にないから
8C3 = (8×7×6)/(3×2×1) = 56 [個]. (4 点)
代表例として △AEF 斜辺に正方形の対角線を含む), △DEF (斜辺以外として正方形の対角線を 1 本だけ含む), △AFH (辺として正方形の対角線を 3 本含む) の 3 種類がある (4 点)。
(2) △ABC と合同というのは各頂点ごとに三つあるから
(3×8)/56 = 3/7 (4 点).
正三角形は立方体の中心を通る対角線数の二倍だけあるので
2×4/56 = 1/7 (4 点).
(3) 面積は各々 △ABC = 1/2, △DEF = (√2)/2, △AFH= (1/2)・(√2)2・(√3)/2 = (√3)/2 であるから期待値は
(1/2)・(3/7) + ((√2)/2)・(3/7) + ((√3)/2)・(1/7) = (3 + 3(√2) + √3)/14 (4 点).
立体に慣れさえすれば, 極めて平易。
第二問 (必答 40 点)
[1]
(1) (a) 余りを R(x) = ax + b とすると, 除法定理より
A = B(x - 1) + R(x) = x3 - 4x2 + (a + 5)x - 2 + b.
だから p = -4 (3 点).
(b) (x の多項式として) 実際に割算してみると
A = B(x + (p + 3)) + ((3p + q + 7)x + (-2p + r - 6))
となるので -2p + r - 6 = 0. 即ち r = 2p + 6 (4 点).
(c) 上記の割算の結果から
3p + q + 7 = 1,
p + 3 = - 2p + r - 6.
第一式より 3p = -q - 6,
第二式より 3p = r - 9.
∴q + r = 3 (3 点).
(2) lhs = (a +b)2 + (a - b)2 + 2|a2 - b2|
= 2(a2 + b2 + |a2 - b2|)
だから A (2 点).
従って
(|a + b| + |a - b|)2 = 4a2
⇔ 2a2 = a2 + b2 + |a2 - b2|
⇔ a2 = b2 + |a2 - b2|
⇔ a2 - b2 = |a2 - b2|
⇔ a2 - b2 ≧ 0
⇔ a2 ≧ b2.
より C (3 点).
C でない ⇔ a2 < b2.
⇔ |a2 - b2| = -a2 + b2
⇔ (|a + b| + |a - b|)2 = 2(a2 + b2 - a2
+ b2) = 4b2.
だから 3 (2 点).
(1/2)・(|a + b| + |a - b|) = b
⇔ (1/4)・(|a + b| + |a - b|)2 = b2 & b
≧ 0
⇔ (|a + b| + |a - b|)2 = 4b2 & b ≧ 0
⇔ a2 ≦ b2 & b ≧ 0
⇔ |a| ≦ b.
だから E (3 点).
(2) の の最後の問題が引っかけでいやらしい。 あとは平易。
[2] (第二) 余弦公式から
cos A = (CA2 + AB2 - BC2)/(2CA・AB)
= ((19 + 8√3) + 25 - 12)/(2(4 + √3)・5)
= (32 + 8√3)/(2・5(4 + √3)) = (16 + 4√3)/(5(4 + √3))
= 4(4 + √3)/(5(4 + √3)) = 4/5 (5 点).
∴sin A = √(1 - cos2A) = (√(25 - 16))/5 = (√9)/5 = 3/5.
∴△ABC = (1/2)CA・ABsin A = (1/2)・(4 + √3)・5・(3/5)
= (12 + 3√3)/2 (5 点).
上の図に於て AB = 5, AE = 4, BE = 3; 従って CE = √3 だから BC =
2√3. 従って ∠BCE = 60°.
四角形 ACBD が円に内接しているから ∠ADF = ∠BCE = 60°で, AF =
BE = 3 だから FD = √3. 従って △ABE ≡ △BEF だから BF = 4.
よって BD = BF - FD = 4 - √3 (5 点).
よって台形 ADBC の面積は
(1/2)・((4 - √3) + (4 + √3))・3 = 2×4 ×3/2 = 12 (5 点).
BD の長さを出すのが難しい。 それ以外は平易であろう。
BD の長さも, 円に内接する台形は等脚台形に限ることに気付けば速く解ける。
第三問 (選択 20 点)
(1) 公比は (-6√3)/18 = (-√3)/3 = -1/√3 だから, 一般項は
18・(-1/√3)n-1.
従って第 6 項は 18・( -1/√3)5. = -18/(9√3) = (-2√3)/3
(3 点).
第 2m - 1 項は 18・(-1/√3)2m-2 = 18・(((-1/√3)2)m-1 = 18/3m-1.
1 ≦ 2m - 1 ≦ 15 とすると 1 ≦ m ≦ 8 だから求める和は
18・(1 - (1/3)8)/(1 - 1/3) = (18・(38 - 1)/38)/(2/3)
= 18・(6560/38)・(3/2)
= 6560/243 (3 点).
(2) Σk=120k = (1/2)×20×21 = 210 (3 点).
よって a215 は第 21 区画に含まれるので a215 = 21 (3 点).
Σk=1210ak = Σk=120k2 = (1/6)×20×21×41 = 2870 (4 点).
第 21 区画までの和は (1/6)×21×22×43 = 3311 だから, 21 区画までのどこかで和が最初に 3000 以上になる。 第 21 区画では an = 21 だから
(3000 - 2870)/21 = 130/21 = 6 + 4/21.
従って n ≧ 210 + 7 = 217 (4 点).
所謂 「群数列」 を別とすれば, 極めて普通である。
第四問 (選択 20 点)
(この問題は図を描かないと極めて分かりにくいが, 私の環境 (Windows 付属の 「ペイント」) では内接円と傍接円が同時に出てくる図が上手く描けないので, 図は各自描いてもらうということでお許し願いたい)
(1) G が傍心だから ∠EAG = ∠CAG.
∴ 2∠EAG = ∠EAC (2 点)
= ∠ABC + ∠BCA (2 点) … 内対角の和
= 2∠ABC.
故に ∠EAG = ∠ABC. よって同位角が等しいから直線 AG
(2 点) と直線 BF は平行。 更に A, I, D は一直線にあって
∠ADC = ∠GFD = 90°(2 点)
であるから, 四角形 ADFG は長方形 (従って 2 (2 点))
となる。 よって AD = GF.
(2) 三平方の定理より
AD = √(52 -22) = √21 (2 点)
であり △ABC = (1/2)・(AB + BC + CA)ID より
ID = 2△ABC/(AB + BC + CA) = 2×2×(√21)/((5 + 2)×2) = (2√21)/7.
従って AI = (√21) - (2√21)/7 = (5√21)/7 (3 点).
傍心と内心の性質 (共に ∠ABC の二等分線上にある) から B, G, I は一直線上にあるので
∠AGI = ∠CBI (錯角)
= ∠ABI (内心の性質)
∴AG = AB = 5 (2 点).
三平方の定理より
IG = √(52 + ((5√21)/7)2) = (5/7)√(72 +
21) = (5/7)√(7・(7 + 3))
= (5√70)/7 (3 点).
図を描きながら解き進めば出来るが, 傍心の性質や内接円の半径に関する公式を知らないときついだろう。
第五問 (選択 20 点)
先ず program の分析
100 | S を 0 に初期化 | |
110 | T を 0 に初期化 | |
120 | N を入力 | |
130 | K を 1 から count up (loop の初め) | |
140 | K が偶数なら飛ばす | |
150 | K が 3 の倍数なら飛ばす | |
160 | (そうでないとき) T を count up | |
170 | S = S + K (和を求めていく) | |
180 | 「a(T の値) = K の値」 を表示 | |
190 | 次の K (loop の終り) | |
200 | 和を表示 | |
210 | program の終わり |
ア: 140 -- 160 を見ると (偶数でないから) 奇数で 3 の倍数でないものだから 1 (2 点).
(1) 上記に見られるように イ: 5, ウ: 3, エ: 1 (各 2 点).
(2) N = 10 であるとき, 奇数で 3 の倍数でないものは 1, 5, 7 の 3 個 (2 点) だから S = 13 (2 点). 150 は 140 で K が偶数のときだけ飛ばされるから 1, 3, 5, 7, 9 の 5 回 (2 点) 実行される。 このうち 160 に進むのは上述のように 3 回 (2 点)。
(3) INT(K/2) < K/2 が正しいのは K が奇数の時である。 従って今度は 「偶数で 3 の倍数であるもの」 即ち 6 の倍数だけを飛ばすことになるので, それは 6 だけだから a(1) から a(9) まで (2 点) 表示され, S = 10×11/2 - 6 = 55 - 6 = 49 (2 点).
いつもそうだが, 自分が computer になったつもりで順に実行してみる。
(3) で GOTO 160 というのが引っ掛けか。
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