第一問 (20 点)
[1] (1) |2x + 1| ≦ 3 ⇔ -3 ≦ 2x + 1 ≦ 3 ⇔ -4 ≦ 2x ≦ 2 ⇔ -2 ≦ x ≦ 1. (各 2 点)
(2) |2x + 1| ≦ α ⇔ -α ≦ 2x + 1 ≦ α ⇔ -1 - α ≦ 2x ≦ -1 + α ⇔ (-1 - α)/2 ≦ x ≦ (-1 + α)/2. (2 点)
(3) α = 3 の時, (1) より -2 ≦ x ≦ 1 だから N = n{-2, -1, 0, 1} = 1 - (-2) + 1 = 4. (1 点)
α = 4 の時 -5/2 = -(2 + 1/2) ≦ x ≦ 3/2 なので N = n{-2, -1, 0, 1} = 4.
α = 5 の時 -3 ≦ x ≦ 2 より N = 2 - (-3) + 1 = 6 なので, α = 5. (3 点)
x の係数が 2 だから α = 3 の次に数が増加するのは α = 3 + 2 だと直ぐに分かる。
全体的に難しくはない。
[2] 以下では否定の記号として`p の代わりに ¬p と書くことにする。
(1) ¬p: ¬(m > k or n > k) ⇔ ¬(m > k) & ¬(n > k) ⇔ m ≦ k & n ≦ k なので 2. (2 点)
(2) (i) k = 1 なので p: m > 1 or n > 1, q: mn > 1. 従って p ⇔ q なので 0 (3 点)
(ii) k = 2 なので, p: m > 2 or n > 2, q: mn > 4, r: mn > 2.
p ⇒ r は対偶を取ると ¬r ⇒ ¬p と同値。 即ち mn ≦2 ⇒ m ≦ 2 & ≦ 2 は (虱潰しにやっても) 正しいことが分かる。
一方 r ⇒ p 即ち mn > 2 ⇒ (m > 2 or n > 2) は反例として m = n = 2 がある。 従って,
コ は 2. (2 点)
p ⇒ q の反例は m = 3, n = 1 がある。
q ⇒ p は対偶を取ると ¬p ⇒ ¬q と同値で m ≦ 2 & n ≦ 2 ⇒ mn ≦ 4 は m, n が自然数だから m
≦ 2 ⇒ 2m ≦ 4 且つ mn ≦ 2m より mn ≦ 2m ≦ 4 なので正しい。 従って サ は 1. (3 点)
m, n が自然数ということで, 0 が含まれるか含まれないかが Internet 上で問題になっていたが, この問題に関しては入っていても入っていなくても問題にならない。
(2) (ii) で, そそっかしいから最初が q で次が r と勘違いして間違えてしまった。 これはもしかして引っかけ?
第二問 (25 点)
y = -(x2 - 2(a + 2)x) + b
= -((x - (a + 2))2 - (a + 2)2 + b
= -(x - (a + 2))2 + a2 + 4a + b + 4.
従って, 頂点は (a + 2, a2 + 4a + b + 4). (4 点)
これが y = -4x - 1 の上にあるとすれば
a2 + 4a + b + 4 = -4(a + 2) - 1
つまり b = -a2 - 8a - 13. (3 点)
(1) 0 = -x2 + 2(a + 2)x + b
即ち
x2 - 2(a + 2)x - b = 0
とすれば, x 軸と異なる二点で交わる為の条件は x に関する判別式を D とすると
D/4 = (a + 2)2 + b
= a2 + 4a + 4 - a2 - 8a - 13
= -4a - 9 > 0.
つまり a > -9/4. (3 点)
一方, x 軸の正の部分と負の部分の両方で交わるということは, y 切片が + ということだから
b = -a2 - 8a - 13 > 0.
a2 + 8a + 13 < 0.
a2 + 8a + 13 = 0 とすると解の公式から a = -4 ± √(16 - 13) = -4 ±√3 なので結局
-4 - √3 < a < -4 + √3. (3 点)
(2) y = -x2 + 2(a + 2)x - a2 - 8a - 13
= -(x - (a + 2))2 - 4a - 9.
x = 0 ⇒ y = -a2 - 8a - 13.
x = 4 ⇒ y = -16 + 8a + 16 - a2 - 8a - 13 = -a2 - 13.
-a2 - 8a - 13 = -22 とすれば
a2 + 8a - 9 = (a - 1)(a + 9) = 0 なので a = 1, -9.
a = 1 の時, 頂点の x 座標が 3 (区間 [0, 4] の 4 に近い側) なので適。
a = -9 の時は, 頂点の x 座標が -7 (区間 [0, 4] の 0 の外側) なので不適。
又
-a2 - 13 = -22 とすれば
a2 = 9 即ち a = ±3.
a = 3 の時, 頂点の x 座標は 5 (区間 [0, 4] の 4 の外側) なので不適。
a = -3 の時は, 頂点の x 座標が -1 (区間 [0, 4] の 0 の外側) なので適。
以上より a = -3 又は 1. (各 2 点, 計 4 点)
a = 1 の時, 最大値は (頂点の y 座標なので) -4 - 9 = -13. (4 点)
この時の頂点は (3, -13).
a = -3 の時の頂点は (-1, 3) だから
x 軸方向に 4, y 軸方向に -16 平行移動する。 (各 2 点, 計 4 点)
誘導の通りやれば良いので難しくない。
第三問 (30 点) 図を描きながらやること。
△ABC に (第二) 余弦定理を適用して
32 = 22 + 32 - 2・2・3cos∠ABC
故に cos∠ABC = (4 + 9 - 9)/(2・2・3) = 1/3. (2 点)
三角形の内角なので 0°≦ ∠ABC ≦ 180°だから
sin∠ABC = √(1 - cos2∠ABC) = √(1 - 1/9) = (√8)/3 = (2√2)/3. (3 点).
従って △ABC = (1/2)3・2・sin∠ABC = 3・(2√2)/3 = 2√2. (3 点).
I の半径を r とすると S = (r/2)(a + b + c) なので
r = 2S/(a + b + c) = 2・ (2√2)/(3 + 3 + 2) = (4√2)/8 = (√2)/2. (3 点)
B から内接円 I の接点までの距離を (AB 上でも BC 上でも等しいので) x と置く。
すると C から接点までの距離は BC - x = 2 - x. A から接点までの距離は AB - x = 3 - x.
従って, AC = (2 - x) + (3 - x) 即ち 3 = 5 - 2x. よって x = 1.
従って, I の中心と I と辺 AC 上の接点と B で作る直角三角形を考えて, I の中心から B までの距離は
√(12 + (1/√2)2) = √(1 + 1/2) = √(3/2) = (√6)/2. (3 点)
(1) 正弦定理より 2R = (2/3)/sin∠ABC = 2/(3sin∠ABC) = 2/(2√2) = (√2)/2. (3 点)
I と O の関係が 3 異なる二点で交わる (4 点) は明らかであろう。
(2) 方冪の定理より (D は接点だから)
12 = (√2)CE. 故に CD = 1/√2 = (√2)/2. (3 点)
従って EF/CE = ((√2) - (√2)/2)/(1/√2) = (√2)・(√2)/2 = 1. (2 点)
△BCF を別に書いてみると CD = DB (= 1), CE = EF (= 1/√2) なので, BE と FD は中線である。
従って G は重心であるから GM/CG = 1/2. (3 点)
図を描きながらやらないと難しい。
(1) の冒頭が直径なのは引っかけなのか?
第四問 (25 点)
9C5 = 9C4 = 126. (3 点)
(1) 8C4 = 70 (3 点)
従ってない方は 126 - 70 = 56. (3 点)
(2) 0 点の確率は 56/126 = 4/9. (2 点)
1 点ということは (小さい順に並べて, 以下同様) 5, 6, 7, 8, 9 となっている以外にないから 1/126. (3 点)
2 点ということは □, 5, △, △, △ となっていて, □ が 1 から 4 の何れか, △ が 6 から 9 の何れか (以下同様) だから 2・4C3/126 = 8/63. (3 点)
3 点ということは □, □, 5, △, △ だから 8C2・4C2/126 = 2/7. (3 点)
というわけなので 2 と 6. (2 点×2)
同様にして, 4 点は □, □, □, 5, △ で 8/63, 5 点は 1, 2, 3, 4, 5 しかないので 1/126.
(1 + 2・16 + 3・36 + 4・16 + 5/ 1)/126 = 5/3. (5 点)
拍子抜けする位簡単だった。 ケアレスミスに気を付けて計算することが重要である。
今年の数学 I ・ A は去年よりも更に簡単になった。 引っかけじゃないかと思われる箇所が二ヶ所は見受けられた。
ケアレスミスが致命的だったのではないかと思われる。
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