Sunday, 15th January, 2012.
14:50 -- 15:50 (1hr)
平均 51.16
注:
第一問, 第二問は必答。
第三問から第六問のうちから二問選択。
計四問を解答。
第一問 (必答 30 点)
[1] a > 0, a ≠ 1 として, 不等式
2loga(8 - x) > loga(x - 2) ………… (1)
を満たす x の値の範囲を求めよう。
真数は正であるから [ ア ] < x < [ イ ] が成り立つ。 但し, 対数 loga b に対し, a を底といい, b を真数という。
底 a が a < 1 を満たす時, 不等式 (1) は
x2 - [ ウエ ]x + [ オカ ][ キ ] 0 ………… (2)
となる。 但し [ キ ] については, 当てはまるものを, 次の 0 から 2 のうちから一つ選べ。
0 < 1 = 2 >
従って, 真数が正であることと (2) から, a < 1 の時, 不等式 (1) を満たす x の取り得る値の範囲は
[ ク ] < x < [ ケ ] であることが分かる。
同様にして a > 1 の時には, 不等式 (1) を満たす x の取り得る値の範囲は [ コ ] < x < [ サ ] であることが分かる。
[2] 0 ≦ α ≦ π として
sin α = cos 2β
を満たす β について考えよう。 但し, 0 ≦ β ≦ π とする。
例えば, α = π/6 の時, β の取り得る値は π/[ シ ] と [ ス ]π/[ シ ] の二つである。
このように, α の各値に対して, β の取り得る値は二つある。 その内の小さい方を β1, 大きい方を β2 とし
y = sin(α + β1/2 + β2/3)
が最大となる α の値とその時の y の値を求めよう。
β1, β2 を α を用いて表すと, 0 ≦ α < π/2 の時は
β1 = π/[ セ ] - α/[ ソ ], β2 = [ タ ]π/[ セ ] + α/[ ソ ]
となり, π/2 ≦ α ≦ π の時は
β1 = -π/[ チ ] + α/[ ツ ], β2 = [ テ ]π/[ チ ] - α/[ ツ ]
となる。
従って, α + β1/2 + β2/3 の取り得る値の範囲は
[ ト ]π/[ ナ ] ≦ α + β1/2 + β2/3 ≦[ ニヌ ]π/[ ネ ]
である。 よって, y が最大となる α の値は [ ノ ]π/[ ハヒ ] であり, その時の y の値は [ フ ] であることが分かる。
[ フ ] に当てはまるものを, 次の 0 から 3 の内から一つ選べ。
0 1/2 1 1 2 (√2/2) 3 (√3)/2
第二問 (必答 30 点)
座標平面上で, 放物線 y = x3 を C とし, 放物線 y = x2 + px + q を D とする。
(1) 曲線 C 上の点 P(a, a3) に於けるC の接線の方程式は
y = 3a[ ア ]x - [ イ ]a[ ウ ]
である。 放物線 D は点 P を通り, D の P に於ける接戦と, C の P に於ける接戦が一致するとする。 この時 p と q を a を用いて表すと
p = 3a[ エ ] - [ オ ]a
q = [ カキ ]a3 + a[ ク ] ……… (1)
となる。
以下, p, q は (1) を満たすとする。
(2) 放物線 D が y 軸上の与えられた点 Q(0, b) を通る時
b = [ ケコ ]a3 + a[ サ ] ……… (2)
が成り立つ。 与えられた b に対して, (2) を満たす a の値の個数を調べよう。
その為に, 函数
f(x) = [ ケコ ]x3 + x[ サ ]
の増減を調べる。 函数 f(x) は x = [ シ ] で極小値 [ ス ] を採り, x = [ セ ]/[ ソ ] で極大値 [ タ ]/[ チツ ] を採る。
函数 y = f(x) のグラフを書くことにより, [ ス ] < b < [ タ ]/[ チツ ] の時 (2) を満たす a の値の個数は [ テ ] であることが分かる。
(3) 放物線 D の頂点が x 軸上にあるのは a = [ ト ], [ ナ ]/[ ニ ] の二つの場合である。
a = [ ト ] の時の放物線を D1, a = [ ナ ]/[ ニ ] の時の放物線を D2 とする。
D1, D2 と x 軸で囲まれた図形の面積は 2[ ヌ ]/ 3[ ネノ ] である。
第三問 (選択 20 点)
{an} を a2 = -7/3, a5 = -25/3 である等差数列とし, 自然数 N に対して, Sn = Σk=1n ak と置く。
a1 = [ アイ ] /[ ウ ] であり {an} の公差は [ エオ ] である。 従って
an = [ カキ ]n + [ ク ]/[ ケ ] (n = 1, 2, 3, ...)
Sn = [ コ ]n2 + ([ サ ]/[ シ ])n (n = 1, 2, 3, ...)
である。
次に, 数列 {bn} は
Σk=1n bk = (4/3)bn + Sn (n = 1, 2, 3, ...) ………… (1)
を満たすとする。 数列 {bn} の一般項を求めよう。 (1) から b1 = [ ス ] である。 更に Σk=1n+1 bk = Σk=1n bk + bn+1 に注意して (1) を利用すると
bn + 1 + [ セ ] bn + [ ソ ]n + [ タ ] (n = 1, 2, 3, ...)
が成り立ち, この等式は
bn + 1 + [ チ ](n + 1) + [ ツ ] = [ セ ](bn + [ チ ](n + 1) + [ ツ ]) (n = 1, 2, 3, ...)
と変形出来る。 ここで
cn = bn + [ チ ](n + 1) + [ ツ ]) (n = 1, 2, 3, ...) ………… (2)
と置くと, {cn} は, c1 = [ テ ], 公比が [ ト ] の等比数列であるから, (2) により
bn = [ ナ ][ ニ ] - [ ヌ ]n - [ ネ ] (n = 1, 2, 3, ...)
である。 但し [ ニ ] については, 当てはまるものを, 次の 0 から 4 の内から一つずつ選べ。
0 n - 2 1 n - 1 2 n 3 n + 1 4 n + 2
第四問 (選択 20 点)
本問では vectors はすべて太字斜体を用いる。
空間に異なる四点
O, A, B, C を, OA⊥OB,
OB⊥OC, OC⊥OA
となるように採り, OA = a, OB = b,
OC = c と置く。 更に, 三点 D, E, F を,
OD
= a + b, OE
= b + c, OF
= a + c となるように採り, 線分 BD の中点を
L, 線分 CE の中点を M とし, 線分 AD を 3 : 1 に内分する点を N とする。
(1) OM, ON は a, b, c を用いて
OM = (1/[ ア ])b + c, ON = a + ([ イ ]/[ ウ ])c
と表される。
(2) 二直線 FL, MN が交わることを確かめよう。 0 < s < 1 とし, 線分 FL を s : (1-s) に内分する点を P とする。 OP は, s と a, b, c を用いて
OP = ([ エ ] - s/[ オ ])a + sb + ([ カ ] - s)c
と表される。 s = [ キ ]/[ ク ] の時, MP = ([ ケ ]/[ コ ])MN となるので, M, N, P は一直線上にある。 よって, 二直線 FL, MN は交わることが分かる。
(3) 二直線 FL, MN の交点を G とする。 OG, GF は, a, b, c を用いて
OG = ([ サ ]/[ シ ])([ ス ]a
+ [ セ ]b + ),
GF = ([ サ ]/[ シ ])(a
- [ セ ]b + [ ソ ]c)
と表される。
|a| = √5, |b| = 4, |c| = √3 とする。 この時, |GF| = [ タ ], |GM| = 2 となる。
次に, 直線 OC 上に点 H を採り, 実数 t を用いて, OH = tc と表す。 GF・GH, GM・GH は, t を用いて
GF・GH
= [ チ ]t + [ ツテ ]/[ ト ] ………… (1)
GM・GH
= 2t + 10/3 ………… (2)
と表される。
更に ∠FGH = ∠MGH とする。 この時の t の値を求めよう。
|GF| = [ タ ],
|GM| = 2 と ∠FGH = ∠MGH であることから
GF・GH = ([ ナ ]/[ ニ ])GM・GH ………… (3)
が成り立つ。 (1), (2), (3) から, t = [ ヌ ]/[ ネ ] である。
第五問 (選択 20 点)
ある高等学校の A クラスには全部で 20 人の生徒がいる。 次の表は, その 20 人の所為との国語と英語のテストの結果を纏めたものである。 表の横軸は国語の得点を, 縦軸は英語の得点を表し, 表中の数値は, 国語の得点と英語の得点の組み合わせに対応する人数を表している。 但し, 得点は 0 以上 10 以下の整数値を採り, 空欄は 0 人であることを表している。 例えば, 国語の得点が 7 点で英語の得点が 6 点である生徒の人数は 2 である。
(点) | 10 | |||||||||||
英 語 |
9 | |||||||||||
8 | 1 | 1 | ||||||||||
7 | 5 | |||||||||||
6 | 4 | 1 | 1 | 2 | ||||||||
5 | 2 | |||||||||||
4 | 1 | 1 | ||||||||||
3 | 1 | |||||||||||
2 | ||||||||||||
1 | ||||||||||||
0 | ||||||||||||
0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | ||
国語 | (点) |
又, 次の表は, A クラスの 20 人について, 上の表の国語と英語の得点の平均値と分散をまとめたものである。 但し, 表の数値はすべて正確な値であり, 四捨五入されていない。
国語 | 英語 | |
平均値 | B | 6.0 |
分散 | 1.60 | C |
以下, 小数の形で解答する場合, 指定された
(1) A クラスの 20 人の内, 国語の得点が 4 点の生徒は [ ア ] 人であり, 英語の得点が国語の得点以下の生徒は [ イ ] 人である。
(2) A クラスの 20 人について, 国語の得点の平均点 B は [ ウ ].[ エ ] 点であり, 英語の得点の分散 C の値は [ オ ].[ カキ ] である。
(3) A クラスの 20 人の内, 国語の得点が平均値 [ ウ ].[ エ ] 点と異なり, 且つ, 英語の得点も平均値 6.0 と異なる生徒は [ ク ]
人である。
A クラスの 20 人について, 国語の得点と英語の得点の相関係数の値は [ ケ ].[ コサシ ] 点である。
次の表は, A クラスの 20 人に他のクラスの 40 人を加えた 60 人の生徒について, 前の表と同じ国語と英語のテストの結果を纏めたものである。 この 60 人について, 国語の得点の平均値も英語の得点の平均値もそれぞれ丁度 5.4 点である。
(点) | 10 | |||||||||||
英 語 |
9 | |||||||||||
8 | 1 | 1 | ||||||||||
7 | 5 | 2 | 1 | |||||||||
6 | 4 | 1 | 8 | 5 | F | |||||||
5 | 3 | 5 | 5 | 1 | ||||||||
4 | 2 | 2 | D | E | 2 | 2 | ||||||
3 | 1 | 1 | ||||||||||
2 | ||||||||||||
1 | ||||||||||||
0 | ||||||||||||
0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | ||
国語 | (点) |
(4) 上の表で D, E, F を除いた人数は 52 人である。 その 52 人について, 国語の得点の合計は [ スセソ ] 点であり, 英語の得点の合計は 288 点である。
従って, 連立方程式
D + E + F = [ タ ],
4D + 5E + 8F = [ チツ ],
4D + 4E + 6F = 36
を解くことによって, D, E, F の値はそれぞれ, [ テ ] 人, [ ト ]
人, [ ナ ] 人であることが分かる。
(5) 60 人から A クラスの 20 人を除いた 40 人について, 英語の得点の平均値は [ ニ ].[ ヌ ] 点であり, 中央値は [ ネ ].[ ノ ] 点 である。
(6) 60 人の内, 国語の得点が x 点である生徒について, 英語の得点の平均値 M(x) と英語の得点の中央値 N(x) を考える。 但し, x は 1 以上 9 以下の整数とする。 この時, M(x) ≠ N(x) となる x は [ ハ ] 個ある, 一方 M(x) < x 且つ N(x) < x となる x は [ ヒ ] 個ある。
第六問 (選択 20 点)
与えられた二つの自然数 M と N について, M から始まる N 個の連続する自然数の積 M・(M + 1)(M + 2)・…・(M + N - 1) が 8 で割り切れるかどうかを調べ, その結果を出力する 〔プログラム 1〕 を作成した。 但し, INT(X) は X を超えない最大の整数を表す函数である。
〔プログラム 1〕
100 INPUT PROMPT "M = ": M
110 INPUT PROMPT "N = ": N
120 [ ア ]
130 FOR I = 0 TO [ イ ]
140 LET X = X*(M + I)
150 NEXT I
160 IF [ ウ ] THEN
170 PRINT "8 で割り切れます"
180 [ エ ]
190 END IF
200 PRINT "8 で割り切れません"
210 END
(1) 〔プログラム 1〕 の [ ア ] に当てはまるものを, 次の 0 から 5 の中から一つ選べ。
0 LET X = 0
1 LET X = 1 2 LET X = M
3 LET X = M + N - 1 4
LET N = M 5 LET N = M + N
[ イ ] に当てはまるものを, 次の 0 から 5 の中から一つ選べ。
0 M - 1 1 M 2 N - 1
3 N
4 M + N - 1 5 M + N
[ ウ ] に当てはまるものを, 次の 0 から 5 の中から一つ選べ。
0 N - INT(N/8)*8 < 0 1 N - INT(N/8)*8 =
0 2 N - INT(N/8)*8 > 0
3 X - INT(X/8)*8 < 0 4 X - INT(X/8)*8
= 0 5 X - INT(X/8)*8 > 0
[ エ ] に当てはまるものを, 次の 0 から 5 の中から一つ選べ。
0 LET X = X + 1 1 LET M = M + 1 2 LET X = X/8
3
GOTO 150 4 GOTO 200 5
GOTO
210
(2) 〔プログラム 1〕 を実行した時, 「8 で割り切れます」 と出力されるような変数 M, N への入力について, M + N の値の最小値は
[ オ ] である。
又, 変数 M にどんな自然数を入力しても, 常に 「8 で割り切れます」 と出力されるような変数 N
への入力がある。 このような変数 N への入力の内, 最小の自然数は [ カ ] である。
二つの自然数 M と L が与えられたとき, 条件
「N は L 以下の自然数であり, 且つ M から始まる N 個の連続する自然数の積 M・(M
+ 1)(M + 2)・…・(M + N - 1) は 2N で割り切れるが 2N+1 では割り切れない」
……………… (*)
を満たす N の個数を求めたい。 その為に, 〔プログラム 1〕 を変更して, 〔プログラム 2〕 を作成した。 但し, 100
行と, 120 行から 150 行まで, 190 行, 210 行は変更していない。
〔プログラム 2〕
100 INPUT PROMPT "M = ": M
110 INPUT PROMPT "L = ": L
112 [ キ ]
114 FOR N = 1 TO L
120 [ ア ]
130 FOR I = 0 TO [ イ ]
140 LET X = X*(M + I)
150 NEXT I
152 LET K = 2^N
160 IF [ ク ] THEN
170 LET K = K*2
180 IF [ ケ ] THEN
182 [ コ ]
184 END IF
190 END IF
200 NEXT N
202 PRINT "求める個数は "; C
210 END
(3) 〔プログラム 2〕 の [ キ ] に当てはまるものを, 次の 0 から 5 の内から一つ選べ。
0 LET C = 0 1 LET C = M - 1 2
LET C = L - 1
3
LET C = 1 4 LET C = M 5 LET C = L
[ ク ], [ ケ ] に当てはまるものを, 次の 0 から 5 の内から一つずつ選べ。 但し同じものを選んでも良い。
0 N - INT(N/K)*K < 0 1 N - INT(N/K)*K = 0 2 N -
INT(N/K)*K > 0
3 X - INT(X/K)*K < 0 4 X - INT(X/K)*K = 0 5 X -
INT(X/K)*K > 0
[ コ ] に当てはまるものを, 次の 0 から 5 のうちから一つ選べ。
0 LET X = X + 1 1 LET N = N + 1 2 LET K = K * 2
3 LET C = C + 1 4 GOTO 200 5 GOTO 210
(4) 〔プログラム 2〕 を実行し, 変数 M に 4, 変数 L に 5 を入力した時, 202 行で出力される変数 C の値は [ サ ] である。
(5) 〔プログラム 2〕 に於いて, 条件 (*) を満たす N の値をすべて出力する為には, 例えば [ シ ] に
PRINT N
という行を挿入すれば良い。 [ シ ] に当てはまるものを, 次の 0
から 3 の内から一つ選べ。
0 110 行と 112 行の間
1 150 行と 152 行の間
2 180 行と 182 行の間
3 200 行と 202 行の間
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