第一問 (必答 30 点)
[1] (1) P((1・6 + 2・3)/(2 + 1), (1・0 + 2・3)/(2 + 1)) = ((6 + 6)/3, 6/3) = (4, 2). (1 点)
Q((-2・6 + 3)/(1 - 2), (-2・0 + 3)/(1 - 2)) = ((-12 + 3)/(-1), 3/(-1)) (9, -3). (1 点)
(2) OP の中点は (2, 1) より y = -2x + 5. (3 点)
PQ の中点は (13/2, -1/2) (で vector PQ = (5, -5) = 5(1, -1) だから)
y = x -
7. (2 点)
これら二直線の交点は x - 7 = -2x + 5 より 3x = 12 だから x = 4, y = -3.
従って, 求める円は中心が (4,
-3) で, 原点 O を通るから半径は 5 である。 従って
(x - 4)2 + (y + 3)2 =
25. (左辺の部分が両方で 3 点, 右辺が 2 点)
(3) (2) で求めた円の式で y = 0 とすると
(x - 4)2 + 9 = 25.
(x - 4)2
= 16.
x - 4 = ±4
x = 4 ± 4 で x ≠ 0 だから x = 8. 従って R(8, 0).
A(6, 0) なので
R は OA を OR : RA = 8 : 2 = 4 : 1 に外分する。 (3 点)
(x - 6)(x - 11) < 0.
より 6 < x < 11.
基本的で難しくないと思われる。
[2] XYZ = 2x2y2z = 2(x + y + z) = 23 = 8. (3 点)
例えば XY = XYZ/Z = 8/Z = 8/2z なので
XY + YZ + ZX = 8(1/2x + 1/2y + 1/2z) = 8・49/16
= 49/2. (3 点)
(t - X)(t - Y)(t - Z)
= t3 - (X + Y + Z)t2 + (XY +
YZ + ZX)t - XYZ
= t3 - (35/2)t2 + (49/2)t - 8
= (t -
1/2)(t2 - 17t + 16)
= (t - 1/2)(t - 1)(t -
16). (2 点).
X ≦ Y ≦ Z より X = 1/2, Y = 1, Z = 16.
x = log2 X (1 点) &c より x = -1, y =
0, z = 4 (各 2 点, 計 6 点)
教科書 level で簡単な問題。
t の因数分解が難しそうに見えるが, t - 1/2 という因数が出ているので, それで割ってしまえば簡単。
第二問 (必答 30 点)
f '(x) = 3x2 - 3a2 = 3(x - a)(x + a).
a > 0 なので
x |
-a | a | |||
f '(x) | + | 0 | - | 0 | + |
f(x) | ↑ | 極大 |
↓ | 極小 | ↑ |
従って x = -a で (2 点) 極大値 f(-a) = -a3 + 3a3 + a3
= 3a3 (3 点).
x = a で (2 点) 極小値 f(a) = a3 - 3a3 + a3 =
-a3 (3 点) を採る。
原点 O を通る放物線は y = bx2 + cx (b ≠ 0) と置けて, 二点 (-a, 3a3),
(a, -a3) を通るとすれば
3a3 = a2b - ac,
-a3
= a2b + ac.
a ≠ 0 なので
3a2 = ab - c,
-a2
= ab + c.
この二つを足して 2a2 = 2ab で a ≠ 0 だから b = a (≠ 0 より適).
従って c
= ab - 3a2 = a2 - 3a2 = -2a2.
よって
C: y = ax2 -2a2x. (3
点)
C で y' = 2ax - 2a2. 従ってy'x = 0 = -2a2 なので
l: y = -2a2x. (3 点)
よって m: (1/(2a2))x. (3 点)
D: y = -ax2 + 2a2x.
D と l の交点の x 座標は -2a2x = -ax2 + 2a2x.
ax2
- 4a2x = ax(x - 4a) = 0.
従って x = 0, 4a.
D は上に凸なので (所謂 1/6 公式より)
S = -∫04a ax(x - 4a) dx = (a/6)(4a)3 = (32/3)a4.
(5 点)
C と m の交点の x 座標は ax2 - 2a2x = (1/(2a2))x.
x ≠ 0 の方を求めたいので, そうすると ax - 2a2 = 1/(2a2).
ax = 1/(2a2)
+ 2a2 = (1 + 4a4)/(2a2).
a ≠ 0 より
x = (1
+ 4a4)/(2a3). (2 点)
従って (又所謂 1/6 公式を用いて)
T = (a/6)((1 + 4a4)/(2a3))3.
S = T とすると
(32/3)a4 = (a/6)((1 + 4a4)/(2a3))3
64a3 = ((1 + 4a4)/(2a3))3
従って 4a
= (1 + 4a4)/(2a3)
8a4 = 1 + 4a4
4a4 = 1 だから a4 = 1/4. (3
点)
この時, S = (32/3)・(1/4) = 8/3. (1 点)
所謂 1/6 公式を知らないとかなり厳しい。
それ以外は簡単。
第三問 (選択 20 点)
(1) (不動点方程式) x = (1/3)x + 1 とすると 3x = x + 3, 2x = 3 より x = 3/2.
従って
pn + 1 - 3/2 = (1/3)(pn - 3/2). (2 点)
従って pn = (1/3)n - 1(p1 - 3/2) + 3/2
=
(1/3)n - 1(3 - 3/2) + 3/2
= (1/3n - 1)・(3/2) + 3/2
=
1/(2・3n - 2) + 3/2. (第一項 2 点,
第二項 1 点, 計 3 点)
Σk=1n pk = (3/2)(1 - (1/3)n)/(1 - 1/3) + 3n/2 = (9/4)(1 - 1/3n) + 3n/2. (第一項 2 点, 第二項 1 点, 計 3 点)
(2) a4 = (a1 + a2)/a3 = (3 + 3)/3
= 2. (1 点)
a5 = (a3 + a2)/a4 = (3 + 3)/2 = 3.
a6 = (a4 + a3)/a5 = (2 + 3)/3 = 5/3.
(2 点)
a7 = (a5 + a4)/a6 = (3 + 2)/(5/3) =
5/(5/3) = 3.
証明法は 2. (2 点)
bk + 2 = a2(k + 2) - 1 = a2k + 3 = (a2k + a2k + 1)/a2k + 2 = (a2k + a2(k + 1) - 1)/a2(k + 1) = (ck + bk + 1)/ck + 1. (2 点)
ck + 1 = a2(k + 1) = a2k + 2 = (a2k + a2k - 1)/a2k + 1 = (bk + ck)/b2k + 1. (2 点)
代入して
bk + 2 = (ck + bk + 1)/((bk
+ ck)/bk + 1) = (ck +
bk + 1)bk + 1/(bk + ck).
(2 点)
ここで帰納法の仮定から bk + 1 = bk だから, 直ぐ上の式の分子の括弧の中にこれを適用すると bk
+ 2 = bk + 1.
そして c1 = a2 = 3 である。 (1 点)
帰納法の証明が出ているのが意外だが, 代入していくだけなのでそれほど難しくはないと思う。
尚, 冒頭では不動点方程式を用いて [ ア ]/[ イ ] を求めているが, 不動点方程式 (あるいは I 型の漸化式) を知らなくとも, ここは例えば, pn + 1 - d = (1/3)(pn - d) と置いて, 展開して整理すると pn + 1 = (1/3)pn + (2/3)d となるので, 比較して d = 3/2 として出すことも出来る。
第四問 (選択 20 点)
本問では vectors はすべて太字斜体を用いる。
(1) AE = tc - a.
DB = (OB - OD) = OA + OC - OD = (2/5)a + c. (2 点)
a・c = |a||c|cos θ = 5・4 cos θ = 20cos θ. (1 点)
AE⊥DB より AE・DB = 0. (1 点)
一方
AE・DB = (tc - a)・((2/5)a
+ c) = t((2/5)a・c + |c|2)
- (2/5)|a|2 - a・c
=
t((2/5)・20cos θ + 16) - (2/5)・5・5 - 20cos θ
= t(8cos θ + 16) - 10 - 20cos θ.
よって t = 10(2cos θ +1)/(8(cos θ + 2)) = 5(2cos θ + 1)/(4(cos θ + 2)). (3 点)
(2) 0 ≦ t ≦ 1, r = cos θ と, (1) の結果から
0 ≦ 5(2cos θ + 1) ≦ 4(cos θ + 2).
故に
2cos θ + 1 ≧ 0,
10cos θ + 5 ≦ 4cos θ + 8.
上から cos θ ≦ -1/2, 下から 6cos
θ ≦ 3 即ち cos θ ≦ 1/2.
0 < θ < π だったから π/3 ≦ θ ≦ (2/3)π.
(各 2 点, 計 4 点)
(3) t = 10(2・(-1/8) + 1)/(8(-1/8 + 2))
= 5(-1/2 + 2)/(-1 + 16) = (5/15)・(3/2) = 1/2.
(1 点)
点 F が線分 AE 上に あることから 0 < s < 1 を用いて
OF = sa + (2/3)b +
(1 - s)(1/2)c
と置ける。 同様に, 点 F が線分 BD 上にあることから 0 < u < 1 を用いて
OF = u(a
+ c) + (1 - u)(3/5)a
= (u +
3/5 - (3/5)u)a + uc
= ((2/5)u + 3/5)a + uc)
とも置くことが出来る。 明らかに ¬(a||
c) だから
(2/5)u + 3/5 = s,
u = (1 - s)/2.
上の式から 2u + s =
5s, 下の方から 2u = 1 - s となるのでこれを代入して
1 - s + 3 = 5s 故に 6s = 4 つまり s = 2/3.
従って
OF = (2/3)a + (1/3)・(1/2)c = (2/3)a +
(1/6)c. (3 点)
つまり
OF = (2OA - OE)/3
なので, 点 F は線分 AE を
1 : 2 に内分する。 (1 点)
□ OABC = OA・OCsinθ = 5・4・√(1 - (-1/8)2) = 5・4・(√63)/8 = 5・(3√7)/2 = (15√7)/2. (2 点)
△BEF = (2/3)△BEA = (2/3)・(1/2)□ OABC = (1/3)・(15√7)/2 = (5√7)/2.
(2 点)
予想通り今年は平面の vector だった。
多分来年は又空間 vector だろう。
問題は素直で教科書 level.
もしかしたら平行四辺形の面積で混乱したかもしれないが, 小学生の時に学んだであろうように,
平行四辺形の面積は対角線で分けた三角形の二倍の面積なので焦らなければ出来るだろう。
第五問 (選択 20 点)
(1) (9 + 10・2 + 4 + 7・3 + 5・2 + 6)/10 = 70/10 = 7.0 (1 点)
(22 + 32・2 + (-3)2 + 02・3 + (-2)2・2 + (-1)2)/10 = 40/10 = 4.00 (2 点)
5 番目と 6 番目の値が共に 7 なので, 中央値 (median) は 7.0 (1 点)
(2) (C + D + 64)/10 = 8 だから C + D = 80 - 64 = 16. (1 点)
((C - 8)2 + (D - 8)2 + 12・4 + 22)/10 = 1 だから (C - 8)2 + (D - 8)2 = 10 - 8 = 2. (1 点)
最初の式から D = 16 - C として二番目の式に代入すると
(C - 8)2 + (16 - C - 8)2
= (C - 8)2 + (C - 8)2
= 2(C - 8)2 = 2.
即ち
(C - 8)2 = 1.
C - 8 = ±1
C = 8 ± 1 だから C = 9, 7.
条件から C > D
なので, C = 9, D = 7. (2 点)
(3) 消去法でやると, 英語の 10 点は存在しないので 0 ではない。
英語が 8 点なのは三人唾液ルので 1 か 2 である。
英語が
10 点の人物の国語の点数を見ると 9 点と 8 点で, とくに後者から 2 であることが分かる。 (2 点)
相関係数は, 国語又は英語の得点が平均点の人は計算上 0 になってしまうので, 先ず共分散が。
(1/10)((9 -
7)(9 - 8) + (10 - 7)(9 - 8) + (5 - 7)(9 - 8) + (6 - 7)(7 - 8))
= 4/10 = 2/5
なので
(2/5)/((√4)・√1) = (2/5)/(2・1) = 1/5 = 0.200 (2 点)
(4) (後半に書いてあるように) (Σwk)/10 = (Σxk + Σyk)/10 = (Σxk/10) + (Σyk/10) = 7.0 + 5.4 = 12.4 (1 点)
相関係数の定義から (T/10)/(sxsy) = -0.125.
T = -1.25sxsy
= -1.25(√4)(√1.44) = -1.25・2・1.2 = -3.000 (3 点)
sw2 =
(Σ(xk -`x) + Σ(yk -`y)
+ 2Σ(xk -`x )(yk -`y))/10
=
sx2 + sy2 + (1/5)T だから 1. (2 点)
よって sw2 = 4 + 1.44 + (1/5)・(-3) = 5.44 - 0.6 = 4.84. (2 点)
推敲が足りないのか, 平均についてのヒントが問題文中に書いてあって, 問題作成に疑問が残る。
最初 ハ が 1
になる理由が分からなくて大分悩んでしまった。
従来よりは狙いがはっきりしてきたような気がする。
計算量は去年よりも大分減って楽になった。
第六問 (選択 20 点)
(1) 1212(3) = 1・33 + 2・32 + 1・3 + 2 = 27 + 18 + 3 + 2 = 50 (2 点)
(2) 意味を考えれば明らかであると思われるが
ウ 6. エ 8, オ
0 である。 (各 2 点, 計 6 点)
77 = 3・25 + 2 = 3(3・8 + 1) + 2 = 3(3(3・2 + 2) + 1) + 2
= 2・33 + 2・32 + 1・3 + 2
= 2212(3). (2 点).
(3) コ: 180 行目から 0 (2 点)
サ: loop 脱出なので 3. (2 点)
436 = 121011(3) なので
200 行目は 2 回。 (2 点)
スセ: 35/32 = 33 = 27. (2 点)
ソ: 明らかに 1. (2 点)
これは新しい (現在一年生の) 数学 A の範囲 (新規)。
但し, 情報で二進数をやっているから,
同じようなものだということが分かった受験生は簡単だったかも。(4) が一番面倒かもしれない。
大体に於いて,
プログラムの問題というよりも数学の問題になっていて大分良くなっている。
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