Sunday, 20th January, 2013.
14:50 -- 15:50 (1hr)
平均 55.64
注: この科目には, 選択問題があります。
第一問, 第二問は必答。
第三問から第六問のうちから二問選択。
計四問を解答。
第一問 (必答 30 点)
[1] O を原点とする座標平面上に二点 A(6, 0), B(3, 3) を採り, 線分 AB を 2 : 1 に内分する点を P, 1 : 2 に外分する点を Q とする。 三点 O, P, Q を通る円を C とする。
を満たす x の値の範囲を求めよう。
(1) P の座標は ([ ア ], [ イ ]) であり, Q の座標は ([ ウ ], [ エオ ]) である。
(2) 円 C の方程式を次のように求めよう。 線分 OP の中点を通り, OP に垂直な直線の方程式は
y = [ カキ ]x [ ク ]
であり, 線分 PQ の中点を通り, PQ に垂直な直線の方程式は
y = x - [ ケ ]
である。
これらの二直線の交点が円 C の中心であることから, 円 C の方程式は
(x - [ コ ])2 + (y + [ サ ])2 = [ シス ]
であることが分かる。
(3) 円 C と x 軸の二つの交点の内, 点 O と異なる交点を R とすると, R は線分 OA を [ セ ] : 1 に外分する。
[2] 連立方程式
(*) | x + y + z = 3, 2x + 2y + 2z = 35/2, 1/2x + 1/2y + 1/2z = 49/16 |
を満たす x, y, z を求めよう。 但し, x ≦ y ≦ z とする。
X = 2x, Y = 2y, Z = 2z と置くと, x ≦ y ≦ z により,
X ≦ Y ≦ Z である。
(*) から, X, Y, Z の関係式
XYZ = [ ソ ],
X + Y + Z = 35/2,
XY + YZ + ZX = [ タチ ]/[ ツ ]
が得られる。
この関係式を利用すると, t の三次式 (t - X)(t - Y)(t - Z) は
(t - X)(t - Y)(t - Z)
= t3 - (35/2)t2 + ([ タチ ]/[ ツ ])t - [ ソ ]
= (t - 1/2)(t - [ テ ])(t - [ トナ ])
となる。 従って X ≦ Y ≦ Z により X = 1/2, Y = [ テ ], Z = [ トナ ] となり,
x = log[ ニ ]
X, y = log[ ニ ] Y, z = log[ ニ ] Z から
x = [ ヌネ ],
y = [ ノ ], z = [ ハ ] であることが分かる。
第二問 (必答 30 点)
a を正の実数として, x の函数 f(x) を f(x) = x3 - 3a2x + a3 とする。
函数 y = f(x) は, x = [ アイ ] で極大値 [ ウ ]a[ エ ] を採り, x = [ オ ] で極小値 [ カ ]a[ キ ] を採る。 この時, 二点
([ アイ ], [ ウ ]a[ エ ]), ([ オ ], [ カ ]a[ キ ])
と原点を通る放物線
y = [ ク ]x2 - [ ケ ]a[ コ ]x
を C とする。 原点に於ける C の接線 l の方程式は
y = [ サシ ]a[ ス ]x
である。 又, 原点を通り, l に垂直な直線 m の方程式は
y = (1/([ セ ]a[ ソ ]))x
である。
x 軸に関して, 放物線 C と対称な放物線 y = -[ ク ]x2 + [ ケ ]a[ コ ]x を D とする。 D と l で囲まれた図形の面積 S は
S = ([ タチ ]/[ ツ ])a[ テ ]
である。
放物線 C と直線 m の交点の x 座標は, 0 と (4a[ ト ] + 1)/(2a[ ナ ]) である。 C と m で囲まれた図形の面積を T とする。 S T となるのは a[ テ ] = [ ニ ]/[ ヌ ] の時であり, この時, S = [ ネ ]/[ ノ ] である。
第三問--第六問は, 何れか二問を選択し, 解答しなさい。
第三問 (選択 20 点)
(1) 数列 {pn} は次を満たすとする。
p1 = 3, pn + 1 = (1/3)pn + 1 (n = 1, 2, 3, ...) ……………… @
数列 {pn} の一般項と, 諸侯から第 n 項までの和を求めよう。 先ず @ から
pn + 1 - [ ア ]/[ イ ] = (1/3)(pn - [ ア ]/[ イ ]) (n = 1, 2, 3, ...)
となるので, 数列 {pn} の一般項は
pn = (1/([ ウ ]・[ エ ]n - 2)) + [ オ ]/[ カ ]
である。 従って自然数 n に対して
Σk = 1n pk = ([ キ ]/[ ク ])(1 - 1/[ ケ ]n) + [ コ ]n/[ サ ]
である。
(2) 正の数からなる数列 {an} は, 初項から第三項が a1 = 3, a2 = 3, a3 = 3 であり, 全ての自然数 n に対して
an + 3 = (an + an + 1)/an + 2 ………… A
を満たすとする。 又, 数列 {bn}, {cn} を自然数 n に対して, bn = a2n - 1, cn = a2n で定める。 数列の {bn}, {cn} の一般項を求めよう。 先ず A から
a4 = (a1 + a2)/a3 = [ シ ], a5 = 3, a6 = [ ス ]/[ セ ], a7 = 3 である。
従って, b1 = b2 = b3 = b4 = 3 となるので,
bn = 3 (n = 1, 2, 3, ...) ………… B
と推定出来る。
B を示す為には, b1 = 3 から, 全ての自然数 n に対して
bn + 1 = bn ………… C
であることを示せば良い。 このことを 「先ず, n = 1 の時 C が成り立つことを示し, 次に, n = k の時 C が成り立つと仮定すると, n = k + 1 の時も C が成り立つことを示す方法を用いて証明しよう。 この方法を [ ソ ] という。 [ ソ ] に当てはまるものを, 次の 0 から 3 の内から一つ選べ。
0 組立除法
1 弧度法
2
数学的帰納法
3 背理法
[I] n = 1 の時, b1 = 3, b2 = 3 であることから C は成り立つ。
[II] n = k の時, C が成り立つ, 即ち
bk + 2 = (ck + [ タ ]k + 1)/[ チ ]k + 1, ck + 1 = ([ ツ ]k + ck)/[ テ ]k + 1
となるので, は
bk + 2 = ([ ト ]k + [ ナ ]k + 1)[ ニ ]k + 1/(bk + ck)
と表される。 従って D により, bk + 2 = bk + 1 が成り立つので, C は n = k + 1 の時にも成り立つ。
[I], [II] により, 全ての自然数 n に対して C の成り立つことが証明された。
従って, B が成り立つので, 数列 {bn} の一般項は bn = 3 である。
次に, A の n を 2n - 1 に置き換えて得られる等式と B から
cn + 1 = (1/3)cn + 1 (n = 1, 2, 3, ...)
となり, c1 = [ ヌ ] であることと @ から, 数列 {cn} の一般項は, (1) で求めた数列 {pn} の一般項と等しくなることが分かる。
第四問 (選択 20 点)
本問では vectors はすべて太字斜体を用いる。
OA = 5, OC = 4, ∠AOC = θ である 平行四辺形 OABC に於いて, 線分 OA を 3 : 2 に内分する点を D とする。又,
点 A を通り, 直線 BD に垂直な直線と, 直線 OC の交点を E とする。 但し 0 < θ < π とする。
以下, OA = a,
OC = c と置き, 実数 t を用いて OE =
tc と表す。
(1) t をcos θを用いて表そう。
AE = tc - a, DB = ([ ア ]/[ イ ])a + c, a・c = [ ウエ ]cos θ
となるので, AE・DB = [ オ ] により
t = (([ カ ]([ キ ]cos θ + 1))/([ ク ](cos θ + [ ケ ])) ………… @
となる。
(2) 点 E は線分 OC 上にあるとする。 θ の採り得る値の範囲を求めよう。 但し, 線分 OC は両端の点 O, C を含むものとする。 以下, r = cos θ と置く。
点 E が線分 OC 上にあることから, 0 ≦ t ≦ 1 である。 -1 < r < 1 なので, @ の右辺の cos θ を r に置き換えた分母 [ ク ](r + [ ケ ]) は正である。 従って, 条件 0 ≦ t ≦ 1 は
0 ≦ [ カ ]([ キ ]cos θ + 1) ≦ [ ク ](r + [ ケ ]) ………… A
となる。
r についての不等式 A を解くことにより, θ の採り得る値の範囲は
π/[ コ ] ≦ θ ≦ ([ サ ])/[ シ ])π
であることが分かる。
(3) cos θ = -1/8 とする。 直線 AE と直線 BD の交点を F とし, △BEF の面積を求めよう。
@ により t = [ ス ]/[ セ ] となり,
OF = ([ ソ ]/[ タ ])a + ([ チ ]/[ ツ ]
となる。
従って点 F は線分 AE を 1: [ テ ] に内分する。 このことと,
平行四辺形 OABC の面積は ([ トナ ]
√[ ニ ])/[ ヌ ] であることから, △BEF の面積は ([ ネ
]√[ ノ ])/[ ハ ] である。
第五問 (選択 20 点)
次の表は, あるクラスの生徒十人に対して行われた国語と英語の小テスト (各十点満点) の得点を纏めたものである。 但し, 小テストの得点は整数値を採り, C > D である。 又, 表の数値はすべて正確な値であり, 四捨五入されていない。
番号 |
国語 |
英語 |
生徒
1 |
9 10 4 7 10 5 5 7 6 7 |
9 |
平均値 |
A | 8.0 |
分散 |
B | 1.00 |
以下, 小数の形で解答する場合は,
指定された
(1) 十人の国語の平均値 A は [ ア ].[ イ ] 点である。 又, 国語の得点の分散 B の値は [ ウ ].[ エオ ] である。 更に, 国語の得点の中央値は [ カ ].[ キ ] 点である。
(2) 十人の英語の得点の平均値が 8.0 点, 分散が 1.00 であることから, C と D の間には関係式
C + D =
[ クケ ],
(C - 8)2 + (d - 8)2 = [ コ ]
が成り立つ。 上の連立方程式と, 条件 C > D により, C, D の値はそれぞれ [ サ ] 点, [ シ ] 点であることが分かる。
(3) 十人の国語と英語の得点の相関図 (散布図) として適切なものは [ ス ] であり, 国語と英語の得点の相関係数の値は [ セ ].[ ソタチ ] である。 但し, [ ス ] については, 当てはまるものを, 次の 0 から 3 の内から一つ選べ。
(4) 同じ十人に対して数学の小テスト (十点満点) を行った所数学の得点の平均値は丁度 5.4 点であり, 分散は丁度 1.44 であった。 又国語と数学の得点の相関係数は丁度 -0.125 であった。
ここで, k を 1 から 10 までの自然数として, 生徒 k の国語の得点を xk, 数学の得点を yk, 国語と数学の得点の合計 xk + yk を wk で表す。 この時, 国語と数学の得点の合計 w1, w2, ... , w10 の平均値は [ ツテ ].[ ト ] 点である。
次に, 国語と数学の得点の合計 w1, w2, ... , w10 の分散を以下の手順で求めよう。 国語の得点の平均値を`x, 分散を sx2, 数学の得点の平均値を`y, 分散を sy2, 国語と数学の得点の合計の平均値を`w, 分散を sw2 で表す。
この時
T = (x1 -`x)(y1 -`y) + (x2 -`x)(y2 -`y) + … + (x10 -`x)(y10 -`y)
と置くと, 国語と数学の得点の相関係数は -0.125 であるから T = [ ナニ ].[ ヌネノ ] である。
又, k を 1 から 10 までの自然数として, (wk -`w)2 は
(wk -`w)2
= {(xk + yk)
- (`x +`y)}2
={(xk +`x)
- (yk +`y)}2
と変形出来る。 これを利用して, 分散 sw2 は
sw2 = sx2 + sy2 + [ ハ ]T
と表すことが出来るので, 分散 sw2 の値は [ ヒ ].[ フヘ ] である。 但し [ ハ ] については, 次の 0 から 3 の内から一つ選べ。
0 1/2
1 1/5
2 1/10
3 1/20
第六問 (選択 20 点)
自然数 N を, 0 又は 1 又は 2 の何れかの値を採る a0, a1, ..., ap - 1 を用いて
N = ap - 1×3p - 1 + ap - 2×3p - 2 + … + a2×32 + a1×3 + a0 ………… @
と表す時, 数字の列 ap - 1ap - 2…a2a1a0 を N の 3 進数表示と呼び, p をこの 3 進数表示の桁数と呼ぶ。 但し, ap - 1 は 0 でないとする。 例えば
35 = 1×33 + 0×32 + 2×3 + 2
であるから, 35 の三進数表示は 1022 であり, その桁数は 4 である。 又, 自然数 1 から 10 の三進数表示は以下のようになる。
自然数 N | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 |
N の三進数表示 | 1 | 2 | 10 | 11 | 12 | 20 | 21 | 22 | 100 | 101 |
三進数表示が p 桁の自然数 N は 3p - 1 ≦ N < 3p を満たすので, 常用対数を採ることにより, p と N の関係式
p - 1 ≦ (log10 N)/(log10 3) < p
が成り立つことが分かる。
(1) 三進数表示が 1212 である自然数は [ アイ ] である。
(2) 自然数 N を与え, その三進数表示を求めよう。 @ の N を 3p - 1 で割った商が ap - 1 であることに着目して, N の三進数表示 ap - 1ap - 2…a2a1a0 を上の位の数から順に出力する 〔プログラム 1〕 を作成した。 又, @ の N を 3 で割った余りが a0 であることに着目して, N の三進数表示 ap - 1ap - 2…a2a1a0 を下の位から順に出力する 〔プログラム 2〕 を作成した。但し, INT(X) は X を超えない最大の整数を表す函数である。 又, LOG10(X) は X の常用対数を表す函数であり, A により, 何れのプログラムに於いても, 110 行は入力された自然数 N 又は M の三進数表示の桁数を P に代入している。
〔プログラム 1〕
|
〔プログラム 2〕
|
[ ウ ], [ エ ], [ オ ] に当てはまるものを, 次の 0 から 8 の中から一つずつ選べ。 但し, 同じものを繰り返し選んでも良い。
0 X/3 1 N/3 2 X/N
3 INT(N/3) 4 N -
INT(N/3) 5 N - INT(N/3)*3
6 INT(N/X) 7
N - INT(N/X) 8 N - INT(N/X)*X
〔プログラム 2〕 を実行して変数 M に 77 を入力すると log1077/log103 = 3.95... であることから, 110 行では P に 4 が代入される。 130 行で出力される値を並べることにより, 自然数 77 の三進数表示は [ カキクケ ] となる。
(3) 与えられた自然数 N の三進数表示 ap - 1ap - 2…a2a1a0 が, これを逆に⇒多数時の列 a0a1a2…ap - 2ap - 1 と一致するかどうかを調べ, その結果を出力する 〔プログラム 3〕 を作成した。 例えば, 〔プログラム 3〕 を実行して変数 N に 202 を入力すると, 202 は三進数表示が 21111 であるから 「一致しない」 と出力される。 又, 変数 N に 203 を入力すると, 203 は三進数表示が 21112 であるから 「一致する」 と出力される。
〔プログラム 3〕
100 INPUT N
110 LET P = INT(LOG10(N)/LOG10(3)) + 1
120 LET X = 3^(P - 1)
130 [ コ ]
140 FOR I = 1 TO INT(P/2)
150 LET A =
[ ウ ]
160 LET N = [ エ ]
170 LET X = [ オ ]
180 LET B = M - INT(M/3)*3
190 LET M = INT(M/3)
200 [ サ ]
210 NEXT I
220 PRINT "一致する"
230 GOTO 250
240 PRINT "一致しない"
250 END
〔プログラム 3〕 の [ コ ] に当てはまるものを, 次の 0 から 5 の内から一つ選べ。
0 LET M = N
1 LET M = P
2 LET M = X
3 LET N = M
4 LET N = P
5 LET N = X
[ サ ] に当てはまるものを, 次の 0 から 3 のうちから一つ選べ。
0 IF A = B THEN GOTO 220
1 IF A <> B THEN GOTO 220
2 IF A = B THEN GOTO 240
3 IF A <> B THEN GOTO 240
〔プログラム 3〕 を実行して変数 N に 436 を入力すると (log10436)/(log103) = 5.53... であることから, 110 行では P に 6 が代入され, 200 行の IF 文の判定は [ シ ] 回実行される。 200 行の IF 文の判定が最後に行われた時の X の値は [ スセ ] であり, その後 [ ソ ]。 [ ソ ] に当てはまるものを次の 0 から 3 のうちから一つ選べ。
0 220 行が実行され, 240 行は実行されない。
1 240 行が実行され
240 行は実行されない。
2 220 行と 240 行の両方が実行される。
3
220 行と 240 行は何れも実行されない。
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