[5] y = sin x.
y' = cos x, y'' = -sin x.
n ∈ Z (整数) として
x | 2nπ | … | (2n + 1/2)π | … | (2n + 1)π | … | (2n + 3/2)π | … | 2(n + 1)π |
y' | 1 | + | 0 | - | -1 | - | 0 | + | 1 |
y'' | 0 | - | 0 | + | 0 | ||||
y | 変曲点 0 |
極大 1 |
変曲点 0 |
極小 -1 |
変曲点 0 |
0 ≦ |y/x| = |(sin x)/x| ≦ 1/x → 0 as x → ±∞,
limx→±∞(y/x) = 0,
limx→±∞(y - 0・x) = limx→±∞ sin x は発散
(振動, つまり値が定まらない)。 従って y
軸に平行でない漸近線は存在しないが, 明らかに -1 ≦ y ≦ 1
なので, 明らかに y 軸に平行な漸近線も存在しない。
graph に関してはここに描いたのでそこを参照のこと。
[6] y = tan x.
y' = sec2 x, y'' = 2sec x・sec x tan x = 2sec2 x tan x.
limx→±∞(y/x) = limx→±∞(tanx)/x は発散 (振動) する。 よって y 軸に平行でない漸近線は存在しない。 一方 y → ±∞ とすると x → (n - 1/2)π, n ∈ Z (整数).
graph については [5] と同様にここに描いたのでそこを参照のこと。
[7] 3x2 - 5x - xy + 2y + 6 = 0.
|x| ≫ 1 (「x の絶対値が (1 より) 充分大きい」 と読む) のとき, 与式の両辺を x2 で割って
3 - 5/x - y/x + (y/x)(2/x) + 6/x2 = 0.
ここで limx→±∞(y/x) が確定であるとすると 3 - limx→±∞(y/x) = 0 より limx→±∞(y/x) = 3 (適).
y - 3x = t と置くと, y = 3x + t. これを元の式に代入して
3x2 - 5x - x(3x + t) + 2(3x + t) + 6
= x - (x - 2)t + 6 = 0 … (1)
|x| ≫ 1 の時, (1) 式の両辺を x で割って
1 - (1 - 2/x)t + 6/x = 0.
ここで x → ±∞ とすると, 1 - limx→±∞ t = 0. 故に limx→±∞ t = 1.
よって y = 3x + 1 は漸近線。
次に y → ±∞ の時に x が収束するかどうかを調べるために, 今それを仮定して, |y| ≫ 1 の時, 与式の両辺を y で割って,
3x2/y - 5x/y - x + 2 + 6/y = 0.
limy→±∞ x が確定という仮定から, y → ±∞ の時 -limy→±∞ x + 2 = 0. 従って x = 2 が漸近線。 (良く見ると y について整理したときの y の係数 = 0 と置いたときの式が漸近線になっていることが分かるであろう)
と, こうやるのが正式であるが, 次のようにしても求まる。
3x2 - 5x - (x - 2)y + 6 = 0
x = 2 ⇒ 12 - 10 + 6 = 0 は矛盾だから, x ≠2.
よって (分子を分母で割算して)
y = (3x2 - 5x + 6)/(x - 2) =((x - 2)( 3x + 1) + 8)/(x - 2) = 3x + 1 + 8/(x - 2).従って漸近線は y = 3x + 1 と x = 2 (こっちは分母 = 0).
与式の両辺を x について微分すれば (合成函数の微分)
6x - 5 - y - xy' + 2y' = 0.
故に (上記の y について解いた式を代入して)
y' = (y + 5 - 6x)/(2 - x) = ((6x - 5)(x - 2) - (3x2 - 5x + 6))/(x -
2)2
= (6x2 - 17x + 10 - 3x2 + 5x - 6)/(x - 2)2
= (3x2 - 12x + 4)/(x - 2)2.
従って y' = 0 と置くと (分子 = 0 と置けばよいので, 解の公式から) x = (6±2√6)/3 (≒0.36 & 1.73. 値を計算しなくても複号が - の方が + よりも小さいことは分かる).
同様に 6 - y' - y' - x・y'' + 2y'' = 0. 故に (上記の y'
の式を代入して)
y'' = (6 - 2y')/(x - 2) = 16/(x - 2)3. (途中を大分省略した)
y = 0 とすると 3x2 - 5x + 6 = 0. ところが x に関する判別式を採ると D = 25 - 12×6 = 25 - 72 < 0 より実数解はない。 一方 x = 0 と置くと 2x + 6 = 0 より y = -3.
x | … | (6-2√6)/3 | … | 2-0 | 2+0 | … | (6+2√6)/3 | … |
y' | + | 0 | - | -∞ | -∞ | - | 0 | + |
y'' | - | -∞ | +∞ | + | ||||
y | 極大 7 - 4√6 |
-∞ | +∞ | 極小 7 + 4√6 |
注: これとこの次の曲線は双曲線 hyperbola と呼ばれる曲線である。
[8] 2x2 - 3x - xy + y + 2 = 0.
y = (2x2 - 3x + 2)/(x - 1) = ((x - 1)(2x - 1) + 1)/(x - 1) = 2x - 1 + 1/(x - 1).
従って, 漸近線は y = 2x - 1 と x = 1.
y' = 2 - 1/(x - 1)2 = (2x2 - 4x + 1)/(x - 1)2.
y' = 0 とすれば x = (2 ± √2)/2.
y'' = 2/(x - 1)3.2x2 - 3x - xy + y + 2 = 0
元の式に戻って, x について纏めると 2x2 - (3 + y)x + (y + 2) = 0 で, x に関する判別式を取れば, Dx = (3 + y)2 - 8(y + 2) = y2 - 2y - 7 ≧ 0 がグラフが描かれる範囲だから, 解いて y ≦ 1 - 2√2, 1 + 2√2 ≦ y.
x = 0 ⇒ y = -2.
x | … | (2 - √2)/2 | … | 1-0 | 1+0 | … | (2 - √2)/2 | … |
y' | + | 0 | - | -∞ | -∞ | - | 0 | + |
y'' | - | -∞ | +∞ | + | ||||
y | 極大 1 - 2√2 |
-∞ | +∞ | 極小 1 + 2√2 |