limn→∞ (f(n))n に関する注意


前に対数函数の微分をやったときに limn→∞ (1 + 1/n)n = e であることをやったが, これと同様に limn→∞ (f(n))n は f(n) の n と, 指数の n を同時に無限大にしなくてはいけないのであって, どちらかを先に無限大にしてはいけない --- 多くの場合 f(n) の方を先に無限大にしたくなる。 例えば先程 e の例だと limn→∞ limm→∞ (1 + 1/m)n = limn→∞ 1n = 1 のようにしたくなる。 又 limn→∞ limm→∞ n√(2/3)m = limn→∞ n√0 = 0 だが, limn→∞ n√(2/3)n = 2/3 とか。

又 0 ≦ a < 1ならば 1 < (1 + an)1/n ≦  1 + an → 1 なので

とか。 この例では 2n, 3n に比して +1 というのは微細なゴミのようなものだから, 殆ど limn→∞ n√(2/3)n に近いと考えた私の高校時代の同級生がいて, 私の当時の先生は 「それじゃ駄目だ」 と言っていたが, 私はその考えで正しいのだと思う (答案としてはどうしても見劣りするけれども)。


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