<review> 数列の極限のところで述べたことであるが, 極限の計算をするときは次のようなことに注意する。

  1. (分母の) 最高次で割る。
  2. 無理式 (特に差形) は有理化。
  3. 係数比較 (x → ±∞ の時)
  4. rn の形は r による場合分け (r = ±1 が分かれ目)。
  5. 不等式を作り, 挟み撃ち。
  6. de l'Hospital (ド・ロピタル) の定理。 (或いは Taylor 展開)。
  7. 分数式の極限値が存在する場合
      分母 → 0 ⇒ 分子 → 0,
      分子 → 0 ⇒ 分母 → 0.

次の各々の極限値を求めよ。 但し [x] は Gauß 記号

(1) limx→1 (x2 - 2x + 1).

(2)

(3)

(4) limx→-0 [x]

(5) limx→2+0 [x]/x

(6) limx→2-0 [x]/x

(7) limx→(3/2)-0 [2x+1]

答:

(1) このような問題は唯単に代入すればよい。

与式 = 1 - 2 + 1 = 0.

(2) 分母 → 0, 分子 → 0 であるから約分を考える。

与式 = limx→1/2 (2x + 1)(2x - 1)/(2x - 1) = limx→1/2 (2x + 1) = 1 + 1 = 2.

(3) これも分母 → 0, 分子 → 0 であるから今度は分子の有理化を考える。

与式 = limx→0 (√(1 + x) - 1)(√(1 + x) + 1)/(x(√(1 + x) + 1))
= limx→0 (1 + x - 1)/(x(√(1 + x) + 1)) = limx→0 x/(x(√(1 + x) + 1))
= limx→0 1/(√(1 + x) + 1) = 1/(1 + 1) = 1/2.

(4) x → -0 であるから, -1 < x < 0 の時を考えれば良い。 区間 [-1, 0) で, [x] = -1 であるから, 与式 = -1. (尚, Gauß 記号の極限に関してはここも参照のこと)

(5) x → 2+0 であるから, 2 < x < 3 を考えれば良い。 区間 [2, 3) で [x] = 2 であるから, この区間に於て [x]/x = 2/x → 2/(2 + 0) = 2/2 = 1 (as x → 2+0).

(6) x → 2-0 であるから, 1 < x < 2 を考えれば良い。 区間 [1, 2) で [x] = 1 であるから, この区間に於て [x]/x = 1/x → 1/(2 - 0) = 1/2 (as  x → 2-0).

これら二つの例から分かるように, x → a+0 と x → a-0 の両方が存在したとしても一致するとは限らない。

(7) x → (3/2)-0 であるから, 1 < x < 3/2 を考えれば良い。 区間 [1, 3/2) では 2x + 1 の値域は [3, 4) だから, ここでは [2x + 1] = 3. 従って与式 = 3.


練習: 次の各々の極限値を求めよ。

(1) limx→2 (x2 - 2x + 1).

(2) limx→1 (x5-1)/(x-1).

(3) limx→-1 (√(x + 2) - 1)/(x + 1).

(4) limx→1+0 [x + 1].

(5) limx→1-0 [x]/(x + 1).

(6) limx→2+0 [x/2 - 1].

略解:

(1) 1. (2) 5. (3) 1/2. (4) 2. (5) 0. (6) 0.


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