空間上の二点を結び, 有向線分を考える。長さについては平面ベクトルの定義と相等と同様。 又相等についても
A, B, C, D が同一直線上にあるときは:
|AB| = |CD| で且つ向きが等しいとき AB = CD.D ∈ A∪B∪C の時は定義に従って AB = CD を定め, それ以外の時は AB ≠ CD と定める。
それ以下の議論は平行して行うことが出来, 平面ベクトルの定義と相等, 基本演算と同様に次の各々の性質が成り立つ。
しかし平行と一次独立に述べた
a || b ⇔ ∃k∃m(|k|2 + |m|2 ≠ 0 & ka = mb)
は成立するが, k1a + k2b + k3c = 0 とするときは平面の時と異なって k1 = k2 = k3 = 0 となる場合がある。 もしもこの時全ての a, b, c に対して (k1, k2, k3) ≠ (0, 0, 0) とすると, 例えば k3 ≠ 0 の時 c = -(k1/k3)a - (k2/k3)b となって, 平面上のベクトルになってしまうからである。
こうして三次元空間のベクトルの基底として {a1, a2, a3} が採れる。 即ち
∃a1∃a2∃a3(V3 = Ra1Å Ra2ÅRa3).